今回は、サントリーの成り立ちについて伺いました。
13歳から約7年間、薬種問屋で丁稚奉公をしていた創業者・鳥井信治郎氏が、1899年大阪市西区に「鳥井商店」の看板を掲げたのが、その始まりです。
当時は西洋のお酒などは全くと言ってよい程知られていませんでしたが、ごく一部の人々が滋養強壮薬として葡萄酒を飲んでいたため、薬種問屋で葡萄酒をはじめとした西洋のお酒に出逢い知識を得ていた鳥井氏が、そうした世界に魅力を感じ起業したそうです。
しかし開業当時はほとんど売れず、大変苦しい時が続きます。が、鳥井氏は絶対に諦めないという不屈の闘志で日本人の口に合うお酒の開発に邁進、創業から7年経った1907年、「赤玉ポートワイン」が誕生し大ヒット、今日のサントリーにつづく礎となります
元々日本に洋酒の地平を切り拓くことを夢見ていた鳥井氏は、次にウイスキーの製造に着手しますが、これもまた荊の道となります。元々熟成が必要なウイスキーは作ったらすぐ売れるというものでなく、しかも完成した製品はウイスキー独自のフレーバーが「焦げ臭い」と言われてしまう状況だったそうです。
しかしここでも諦めることをしなかった鳥井氏、自らの舌と鼻を信じて開発を続け、14年目にして大ヒット商品「角瓶」が完成、日本に国産ウイスキーを定着させました。
「やってみなければわからないからやるが信条の鳥井さんの精神『やってみなはれ』は、いまだにサントリーの社員に求められる資質なんです。」と語る富岡さんのお話を、是非お聴きください。
1989年大学卒業後、サントリーに入社。
広報部、業務店営業、経営企画、宣伝部、CSR推進部などを経て
2021年4月よりスポーツ事業推進部長に就任
谷口雄さん
1985年東京生まれ、善福寺公園育ち。幼少時よりクラシックピアノを磯崎淳子氏に師事。
バンド「森は生きている」のメンバーとして2013年にCDデビュー。
2015年の解散後は、関取花、優河、六角精児、草彅剛など、様々なミュージシャンのライブやレコーディングにキーボーディスト・プロデューサーとして参加している。
アメリカンポップスやルーツロックへの偏愛から、ライナーノーツやディスクレビューなどの執筆も多数。
その豊富で偏執的な知識を活かし、2016年よりトークイベント「ミッドナイト・ランブル・ショー」を神保町試聴室にて毎月開催している。
ステージ上で喉を潤してくれる『サントリー天然水』や、ライブを終えたあとのご褒美にいただく『ザ・プレミアム・モルツ』…日常生活はもちろんのこと、ミュージシャンにとっても欠かせない存在である「サントリー」。コーポレートメッセージ「水と生きる」からも分かる通り、企業活動の根底には自然への思いがありました。今回は、音楽活動を通じて社会貢献に取り組むミュージシャンたちの作品を中心に、スケールの大きな楽曲をセレクトしました。
Ruth Brown / Lucky Lips(1957)
谷口雄さん:創業120年を超える老舗、サントリー。ジャパニーズ・ウイスキーの可能性を信じ「やってみなはれ」の精神で突き進んだ創業者・鳥井信治郎氏の嗅覚と熱意に、名門レーベル・アトランティックの創始者、アーメット・アーティガンを思い起こしました。幼少時から数々のレコードに触れ、愛するブラック・ミュージックの可能性を信じて全米中のクラブに足繁く通って才能を発掘したアーティガン。彼がニューヨークで見つけた最初のスター、ルース・ブラウンの1957年の名曲を。
■放送局、放送時間情報
ショートver.(5分番組)