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JICA海外協力隊として、2018年3月から2020年3月までエジプトのカイロで、
貧困層をサポートする NGOの広報に携わる「デザイン業務」の活動をされた林星絵さんにお話をお聞きしました。
高校生の時、フィリピンのスラム街へスタディツアーに行った際、
「いつかこういう人たちをサポートできる人間になりたいな」と思ったことが、
JICA海外協力隊への参加のきっかけとなった林さん。
社会人になり、ウェブデザインの仕事に出会ったときに、「これが海外の途上国の人たちの役に立てばいいな」と感じたそうです。そして、経験を積んだのち、JICA海外協力隊に応募。
配属先は、貧困層の人たちをサポートする活動をしているNGO団体の広報部。
団体の知名度を上げるための広報誌やイベントで配るリーフレットの作成、SNSの発信等をする活動を行われていました。
活動場所ではオフィス業務が中心だったため、
もっと現地の人たちの姿を見てみたいと思い、エジプトにも「ゴミの街」と呼ばれるカイロのスラム街にたどり着いたそうです。
原点である高校時代にスタディツアーで行ったスラム街での経験とリンクし、
「この人たちのために何か出来ないかな」と思い、そのコミュニティへ通い始めることに。
活動で一番印象に残っている経験は、「ごみの街」の教会でピアノのコンサートを企画したこと。
スラム街のコミュニティスクールで、歌の練習や日本文化の折り紙等を教える活動をしていく中でコネクションが出来、
ピアニストの方との出会いが。
ゴミの街の中にある大きな教会をコンサート会場にし、元々、教会にピアノはなかったそうですが、
色々な人の協力を得ながらピアノを持ってきて、そのピアニストの方のコンサートを開催することができたそうです。
という、バッグや革小物を取り扱うアパレルブランドに勤務。
もともと帰国したら「マザーハウス」でチャレンジしたいと思い、採用説明会に参加するも自信を無くし、応募を躊躇してしまったそうです。そんな時、今の上司となる方が、林さんのJICA海外協力隊の経験やウェブデザインの経験を見て、声をかけてくれたことで面談、そして採用へ。
「JICA海外協力隊での経験が今の職場にどのように生きていますか?」という質問に対し、
・エジプトで色々な考えを持った人たちと1つのことに向かって活動した経験が、今、様々な職種の人たちと一緒にプロジェクトを進め、成し遂げる実行力に繋がっている
・「マザーハウス」で取り扱うバック等の主な生産地は、バングラデシュ。バングラデシュは、活動していたエジプトと同じイスラムの文化を持った国で、考え方や価値観が似ていることから、バングラデシュの方々を「遠い国の人たち」と思わず、自分事化して考えることが出来る
とお答えくださいました。
「迷っているときほど、チャレンジしてみると道が大きく開ける。
海外に行く手段は色々あるけど、ローカルな人たちと一緒に何か体験することは、
JICA海外協力隊ならではの醍醐味だと思います」と最後、コメントを下さいました。
★音声コンテンツ内の説明会等の情報は、2022年度秋募集時のものとなります。
最新の情報はJICA海外協力隊のウェブサイトをご確認ください。