2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを持って地球に帰ってきた探査機は?

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2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを持って地球に帰ってきた探査機は?

image 日本スペースガード協会
今回の解説は、
日本スペースガード協会 浦川さんです。

問題:2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを持って地球に帰ってきた探査機の名前は何か。

正解は、「はやぶさ2」です。

他問題で出てきた探査機の説明です。

「はやぶさ」は、小惑星イトカワを探索しました。
小惑星イトカワは小惑星リュウグウ同様に「地球接近天体」。
NEO=Near-Earth object 
地球近傍天体または、地球接近天体。

地球接近天体は、地球に近づく天体であって、時には地球に衝突する脅威となるような天体の仲間ですが、一方で、地球の近くまでやってくるので探査機を送りやすい軌道をしている。

「はやぶさ」は世界で初めて小惑星から表面の物質(サンプル)を地球に持ち帰る技術
「サンプルリターン」実証しました。
2010年6月に地球に帰還し、搭載カプセルを
オーストラリアのウーメラ砂漠へ落下させ、運用を終えました。
地球に持ち帰ったサンプルは、分析が行われ、小惑星の形成過程を考える上での
新しい知見をもたらしました。
「イトカワ」は、S型小惑星と呼ばれる岩石物質
普通コンドライト隕石と同様の物質でできていると考えられていたが証拠はありませんでした。
サンプルを解析した結果、確かに、普通コンドライト隕石と同様のものであり、
イトカワが岩石物質でできた小惑星であることを確認できました。

「はやぶさ2」では、イトカワと違ったタイプの小惑星を訪れようとしました。
選ばれたのは、C型小惑星リュウグウでした。
C型小惑星も岩石物質ではありますが、成分として炭素を多く含んだような物質
炭素質コンドライトという隕石と同様の物質でできている小惑星ではないかと考えられていました。
ちなみに、地球接近天体の中で、C型小惑星は非常に少ない。
今回解説を行っている 浦川さんは、「はやぶさ2 地上観測サブチーム」に参加されていたそうです。
望遠鏡を使って、はやぶさ2が探査できるような軌道をもつ小惑星の中から
C型小惑星はあるのかどうかをチームで探し、小惑星リュウグウを見つけることができたそうです。
「はやぶさ2」は、2018年6月に小惑星リュウグウへ到着
2019年に2回のタッチダウンによってサンプルを回収し
2020年12月に無事地球にサンプルが入ったカプセルを届けました。
「はやぶさ2」はカプセルを届けた後も、燃料が残っているため
次の小惑星探査に向かうことになりました。
この計画を「はやぶさ2拡張ミッション」あるいは、「はやぶさ2#(シャープ)」
2026年に「小惑星2001 CC21」をフライバイして観測したあと、
2031年に「小惑星1998 KY26」に接近して観測を行うことが計画されています。

「ガリレオ」探査機は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機です。
1989年10月に打ち上げられ、木星に到着するまでの道中に小惑星ガスプラや
イダを観測しながら、1995年に木星に到着しました。
1995年から2003年の間、木星とその衛星などの観測を行いました。
1994年7月には、シューメーカー・レビィ第9彗星の木星衝突を観測しました。
シューメーカー・レビィ第9彗星とは、1993年に発見された彗星で
軌道を分析した結果、この彗星が1994年7月に木星に衝突することがわかったのです。
彗星や小惑星が、惑星に衝突することはあるだろうとは考えられていたが
本当に衝突することが現実になったのです。
衝突の後には、地球の大きさ程度の大きな衝突跡が現れました。
この出来事をきっかけに「小惑星の地球衝突問題」=スペースガード 
もしくは、プラネタリーディフェンスとも呼ばれる活動の重要性が認知されるようになりました。

「カッシーニ」探査機は、NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(欧州宇宙機関)が
共同で開発。
1997年に打ち上げた土星探査機です。
金星や木星によるスイングバイを行って2004年6月に土星周回軌道に投入されました。
ちなみに「スイングバイ」とは、惑星などの重力の力を利用した探査機の航法です。
2004年12月には、搭載していた小型探査機「ホイヘンス」を切り離し
土星の衛星タイタンの探査を行いました。
この「タイタン」という衛星は、1.5気圧程度の大気を持っています。さらに地表には、
湖のようなものがあり、地球以外で唯一、安定した液体が確認されています。
ただし、ここでいう液体は、地球のような水ではなく、メタンと考えられています。
つまり、地球の大気では、水が雲となり雨となって地表に降り注いでいます。
タイタンでは、メタンがその役割を担っているのではないかと考えられています。

2030年代は、太陽系大航海時代になるかもしれません。