ゲスト:野村 明史(拓殖大学 海外事情研究所准教授)、江﨑 智絵(防衛大学校 国際関係学科准教授) パレスチナ自治区ガザで捕らえられていた人質6人の遺体が発見された。イスラエル軍が迫る直前に頭部を撃たれ死亡したと見られている。ネタニヤフ首相が「交渉には軍事力が重要」と演説した直後のことだった。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議が停滞する中、ヨルダン川西岸など戦闘はさらに拡大する様相を見せている。 米国やイスラエル国内ではネタニヤフ首相が停戦に前向きではないという批判も出ている。バイデン大統領は先月の電話会談でネタニヤフ首相に対し「デタラメを言うな」と怒りをあらわにしたという。ネタニヤフ政権内では極右の閣僚の発言力が増しているという指摘もある。去年10月のハマス大攻撃から333日。ガザ地区の保健当局によると犠牲者は子ども1万人以上を含む4万人以上にのぼっている。停戦交渉の行方は? ゲストは中東情勢、イスラム政治思想が専門の拓殖大学准教授の野村明史氏と、中東の国際関係、パレスチナ問題が専門の防衛大学校准教授の江﨑智絵氏。各国、各勢力の思惑が複雑に絡み合い緊迫する中東情勢を読み解く。