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小豆島の真ん中にあたる中山地区。9月は日本の棚田百選にも選ばれている「中山千枚田」が黄金色に輝き始めます。実際の数は800ほどですが、棚田協議会と地元の兼業農家さんの力で今でもお米づくりが続いています。
これらの棚田は地域にある湧き水の筋に沿って作られたそう。山を削って出てきた石を積み上げて囲っていますが、山頂に向かって見上げるとその様子がよくわかります。湧き水「湯船の名水」と山から吹きおろす冷たい風のおかげで昼夜の寒暖差ができ、美味しいお米が育つのだそう。食堂ではその様子が描かれた紙芝居も。
土庄町出身の立花さん。「もっと多くの方に小豆島を好きになって帰ってもらいたい」という思いを胸に、長く勤めた小豆島観光協会から独立して起業。島の情報発信やガイドツアーなどをされてきましたが…2010年に小豆島で瀬戸内国際芸術祭を行うことになったのをきっかけに、総合ディレクターの北川フラムさんからの「作品の近くで飲食店をしてほしい」というリクエストに応えるかたちで中山地区に「こまめ食堂」をオープン。
中山千枚田のお米と「湯船の名水」で炊くお米で握るおにぎりがついた「棚田のおにぎり定食」は大人気!料理は苦手という立花さんもおにぎりを握る数が10万個になる頃には「上手に結べるようになった!」と達人の域に達したことを実感されたそう。
芸術祭前は「早く田んぼをやめたい」と言ってた地域の農家さんも、芸術祭を機に若い人が棚田を見に訪れたり、「こまめ食堂」でおにぎりを味わう人が増えたことで地域の良さを再認識。今では「ここ、ええところやろ~!」と嬉しそうに話してくれるのだとか。
立花さんのおすすめは「こまめ食堂」のテラスから棚田を眺めながらゆっくりと過ごすこと。『今後もここで小豆島のおいしいものを食べてもらって、多くの方に小豆島を好きになって帰ってもらいたい。』と笑顔でお話くださいました。
「こまめ食堂」の前には改修が終わったばかりの中山農村歌舞伎舞台もありますし、新しい景観マップも完成してまちあるきを楽しめるようになってきました。ぜひ中山地区でゆっくりとした時間を楽しんでみてくださいね。
■こまめ食堂
場所/香川県小豆郡小豆島町中山1512-2
営業時間/11:00~15:00
定休日/火曜・木曜
アクセス/池田港から小豆島オリーブバスを利用
お問い合わせ先/080-29849391