嫌なこと思い出した〜

穴があったら入りたい話。
それは、中学3年の時の話です。当時、私には会えば必ず悪口を言い合う男子がいました。そいつは私のことを『でかケツ』と呼び、私はそいつのことを『うんこ』と呼んでいました。
ある放課後、事件は起きた。部活に行こうと中庭を歩いていると、後ろから『でかケツ!』と呼ばれました。うんこに間違いないので、すごい顔で振り返ると、なんとうんこは、私が片思いしている彼と並んで歩いていたのです。その時点でもうすでに穴があったら入りたい気分だったのに、いや、あったら入ってしまっていたら良かったのに、条件反射なのか何なのか、私はその憧れの彼が横にいるうんこに向かって、『うるっさい!うんこ!!』と叫んでしまいました。うんこの隣で彼はキラキラの笑顔で私を見ていました。そう、私が好きだったキラキラの笑顔で…。
その後の記憶はありません。ただ、今回、この話を思い出して、ひとつだけ記憶が戻りました。
うんこの名前が『田中』だったことを。

りかまま

千葉県 / 女性 2019/9/20 12:18