クラムボン

クラムボンは、結局、何だと思いますか?ゆづみさんの朗読を何回も聴きながら考えました。私は、「川を流している神様」実質的には、「川の流れ」だと考えました。理由は、クラムボンは、笑ったり、跳ねて笑ったり、死んだりします。そして、川底で暮らしているカニ達はそういうクラムボンの様子を観察出来ること。でも、その理由はわからないこと。これらから考えました。笑っている状態は日の光を浴びて穏やかに流れている様子。跳ねて笑っているのは、流れが障害物に当たって流れている様子。死んでいるのは、流れが止まっている様子だと考えました。カプカプという擬音ももっと細かく早く読むと流れの音に聴こえると思います。また、魚が水面を行き交いますが、その理由をお兄さんカニが「取っているんだよ」と言っていますが、カニ達がいる上流で人間が魚取りを始めたのだと考えました。そして、その途中でクラムボンが死にます。これは、魚取りのために、人間が川を一時的に塞き止めて流れが止まった状態だと考えました。そのあとクラムボンがまた笑うとヒレも動かさず口を開けた魚が上流から来ますが、これは、人間が魚取りを終えて流れを塞き止めていたものを外し、死んでしまった魚を棄てたものが流れて来たのだと考えました。また、クラムボンを神様としたのは、川で暮らすカニ達にとって流れは非常に重要なもので、きれいな樺の花も見せてくれれば、時にはエサも運んで来てくれる。また、激しくなりすぎた流れは、自分や自分の家族をどこかにつれて行ってしまうかもしれない。このような、自分の生活に大きな影響を与える自然現象で制御できないもの、なぜ起こるのか理由がわからないものは、神様がやっていることにして、神様に何とかしてくださいとお願いすることで厄介な自然現象を制御しようとするのは、昔からの常套手段だからです。

ザンギエフ

群馬県 / 男性 2019/10/21 01:09