この世で一番うまいもの

昭和時代の野球部だったのですが、先輩というと恐ろしいイメージしかありません。先輩のしごきがあまりにキツかったので、部活が始まると授業中はいなくてもいいから先生、早く来て~と思ったものです(笑)

意識が朦朧とする中でも終わらないノックとか、延々と続く30mダッシュとか、手の感覚が自分じゃなくなるような回数の腕立て伏せとか、とかとか。でも、今こんな不摂生な生き方でも健康でいられることや、職場で重い物を持ってあげた時に「意外に力あるんですね」なーんて女性に見直されるのは、そのしごきのおかげかなと思っています(笑)
そして何よりも耐える力です。仕事なんて理不尽なことだらけだし、根性が無いと続けられないじゃないですか。うん、きっと先輩は身をもって覚えさせようとしてくださったんだな(笑)

今では考えられないけど、当時は運動中の水分補給は禁止だったので、蛇口に口を近づけようとなんかしたら先輩のありがたいケツバットぐらいでは済まなかったんですよ。場外に出た球を拾いに行かされる時に、真夏の草むらの中でひそかに飲む水道ポンプの水!あんなうまいもの世の中に無いですね。それこそ梅ぼし純よりうまいんじゃないかな(笑)

風の口笛

東京都 / 男性 2021/2/7 21:33