卒業式の思い出(やっちまった編)

新谷さん、こんにちは。
冬が終わって春が近づくとなんか楽しくなりますね。

私の思い出深い卒業式は、大学の卒業式です。

卒業式の1ヵ月前、大学から一本の電話が。
「卒業式で卒業証書を受け取る代表に、あなたが選ばれたので、事前打合せに来てほしい」とのこと。
なんで私が代表に?と思ったのですが、なんのことはない、所属学科であいうえお順で一番最初だったからとのこと。

しかたなく事前打合せに行くと、そこには各学科の代表(”あ”の付く人ばかり)が...(笑)

さて、事前打合せで当日の段取りなどを説明された後、担当の教授が深刻な顔で、最後にお願いがありますとのこと。
背筋を伸ばして聞いてみると
「今年は品格のある卒業式にしたいので正装で出席するよう、ご協力をお願いします」
とのこと。
うちの大学の先輩たちは、卒業証書を授与される代表の人が、仮装をしたり、一芸を披露したりして、会場が大盛り上がりになるのが伝統になっていて、来賓のみなさまに大変不評をかっているとのことでした。

そう聞いてしまうと、ちょっと何かやりたいなと思ってしまいますよね。
よし。自分もなんかやってやろうと準備をしていました。

さて当日、代表者は皆、言いつけをまもって、スーツや袴姿で集まっていました。
来賓の挨拶などが終わり、いよいよ卒業証書授与です。
私が呼ばれるまで、粛々と卒業証書授与が進み、誰も何もふざけていません。
いよいよ私の番です。名前を呼ばれた後、ポケットに隠しておいたパンダのしっぽ
(ふわふわの白い丸いやつ)をスーツのお尻に付けて、壇上に向かいます。

ところがまったく会場の反応がありません。
おかしいなと思って振り返ると、先程まで私が座っていた椅子のところに
ポツンと白くてふわふわしたものが...

やっちまったと落ち込む私を尻目に、その後に呼ばれた人たちが、次々と面白ネタを披露し、
ひとしきり卒業式は盛り上がりました。

卒業式の後、友人たちに「何かやるかと思ったら、真面目か~」と突っ込まれたのですが
不発だったしっぽの事は言えず、「いやー」と苦笑いするしかなかったです。

慣れないことはするもんじゃないなぁと思った、卒業式でした。

akiyamania

神奈川県 / 男性 2021/2/18 16:12