思い出のクリスマス

バブル期は景気もいい代わりに仕事も忙しく、彼女とクリスマスに会うことはなかなか困難を伴うものでした。それでもなんとか仕事を切り上げ、彼女との初クリスマスに向かうことができたのですが、予約や下調べの余裕も無かったので、ここでいいかなと適当に駅ビルの釜飯屋に入ってみました。いつものように話も弾んだのですが、アパートに帰ってからなんと彼女がいきなりしくしくと泣き出したのです!「なんで?」「なんか傷つくこと言った?」「教えてよ」とすがっても泣くばかりで1時間。1時間泣かれるって、ホントに辛く長いんですよ。そして、やっと口を開いて一言「初クリスマスが釜飯は悲しい・・・」
いやいや、ちょっと待って。バブル全盛期だったから、今じゃとても行けないような所や、食事にこんなに金かけていいのかというような所に普段は行っていたりしたんですよ。クリスマスイブなんて普通のサラリーマンには1年で一番忙しい時期なんだから、今日ぐらい手頃な店でいいじゃん!と思っていたのですが、女の子はやっぱりこの日は特別なんだなあという思い出の残るほろ苦いクリスマスとなりました。やっぱりクリスマスデートは、お洒落な店でシャンパングラスとか傾けちゃったりしないといけないのでしょうか?どう思いますか、ピアスをしてみたいとか最近ちょっぴり大人になられた新谷ゆづみさ~ん(笑)

そして30年後、
「クリスマスだから、ちょっと美味しそうなもの買って来たぜ!」
「お金無いのに何してんの!クリスマスなんて関係ないでしょ(怒)」
うーん、女の子って難しい(笑)

風の口笛

東京都 / 男性 2021/12/12 22:12