夏休み最終日の思い出

あれは小学五年生の夏休みが始まったばかりの頃、
仲良し3人組で、「今年は早く宿題を終わらせて、
最終日には遊びまくろう」と約束しました。

僕は、お盆に祖父母の家に行く時も宿題を持参して、ドリルを少しずつ進め、時間がかかる自由研究や、読書感想文は、7月の内から取り組みました。

そして、夏休み最終日の朝、日誌に天気を書き、全ての宿題を終わらせた僕は、友達と遊びに行ってくるねと家を飛び出しました。

まず家が近かったA君の家に。ピンポンを鳴らすと、申し訳ない顔でA君が出てきました。
「悪い。まだ、宿題終わってないから遊べない」と。

仕方なくB君の家へ行くと、今度はお母さんが出てきて「Bはまだ、宿題終わってなくて、また今度誘ってね。トモくんはもう宿題終わったの?えらいわね〜」と。お母さんの後ろで手を合わせて謝るB君を見ながらドアを閉めました。

せっかくの夏休み最終日だったのですが、一人さみしく家でゴロゴロする羽目になってしまいました。
それ以来、夏休みの宿題を早く終わらせることはありませんでした。

アキヤマニア

神奈川県 / 男性 2022/8/12 14:09