ぬいしゃべ舞台挨拶。

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新谷さんスタッフさんこんにちは。
今日は新宿武蔵野館で新谷さんご出演の映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』と上映前後に行われた新谷さんの舞台挨拶を拝見してきました。

機会があって12月の試写会で一足先に拝見していたのですが、その時は正直「よくわからない作品だな」という感想でした。
僕は人とのコミュニケーションが苦手でそういうところはぬいサーのメンバーと近いところもあるのですが、それでもそれなりに長い間生きてきたせいか、メンバーに対して「そんなことじゃ世の中渡っていけないよ。いつまでも弱いまんまじゃ生きづらいよ。もっと強くなろうよ。」と思ってしまい、素直に共感できないところがありました。
でも舞台挨拶で金子監督の口から出た「無意識の加害性」という言葉を聞いた時、自分もその「無意識の加害性」に加担してしまっているという事実を突きつけられたような気持ちになりました。
「自分はコミュニケーション下手だし決して打たれ強くないけどそんな自分でも頑張って生きてきた。君らにだってできるよね?なんでできないの?」という感情こそ「無意識の加害性」なのではないか、そんな風に思う事は相手を励ましているようで実はマウントを取っているだけなのではないか、と。

新谷さん演じる白城ゆいはそのあたりのバランス感覚に優れた、ある意味ぬいサーの保護者の様な立ち位置のキャラクターに見えますが、それでもそんな白城が麦戸ちゃんにポロっとこぼした思い。それも心に突き刺さりました。登場人物の中では現実主義者で強そうに見える白城だって決して強いわけじゃない、「全然大丈夫じゃない」んだって。

この作品に対する思いに「正解」はないのかもしれませんが、それでも自分なりの正解を考え続けなければならないし、『無意識の加害性』を意識しながらこの先の人生を行かなければいけないな、と気付かせてくれたこの『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』という作品に出会わせてくれた新谷さんに今回も感謝、です。

ところで、ラストシーンから2年後のぬいサーの部長になっているのは、2年後もまだぬいぐるみとしゃべる事のない白城ゆい、なのではないかと思うのですが、新谷さんは誰が部長になっていると思いますか?

※画像は我が家に20年以上暮らしているぬいぐるみの「ごん太」です。しゃべりかけたりはしませんが。

デルタヌキ。

神奈川県 / 男性 2023/4/16 21:06