「第3回 自転車で行くフジロック」野島裕史&伊藤健太郎らが過酷な道のりを振り返る

声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。8月27日(日)の放送は、野島が声優仲間と作った自転車チーム「VOICYCLE(ボイシクル)」のメンバーで、声優の“イトケン”こと伊藤健太郎(いとう・けんたろう)さんをゲストに迎え、「第3回 自転車で行くフジロック、お疲れさまSP」をお届けしました。


(左から)伊藤健太郎さん、パーソナリティの野島裕史



◆早朝に集合し、いざフジロック会場へ!

野島:今回、フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL '23)の会場まで一緒に自転車で走ってくれた2人を紹介しましょう。まずはこの企画初参戦の伊藤健太郎くんです!

伊藤:無事に帰ってまいりました~、伊藤健太郎でございます。よろしくお願いします。

野島:そして、この企画の張本人でもあります、おなじみの小西プロデューサーです。

小西:よろしくお願いします。

野島:よろしくお願いします。先日(7月30日)の放送で、出発前の作戦会議の模様をお届けしましたが、2018年以来、5年ぶり3回目となる「自転車で行くフジロック」。今回は7月29日(土)早朝に都内某所で合流し、フジロックの会場である新潟県・苗場スキー場までの総距離約175kmの自転車旅に出発したわけですが、この3人が集まると普段天気に不安があるものの、当日はなんとほぼ快晴。

伊藤:喜んでいいのかどうか(笑)。

野島:まさに真夏。(当日は)本当に暑くて。個人的には暑さ対策はしっかりしていたつもりだったんですけどね……。

伊藤:具体的にヒロくん(野島)はどういう暑さ対策を考えていた?

野島:当たり前ですけど水分補給をこまめに、あとは荷物をできるだけ持たないことですけど、今回は帯同してくれる車、サポートカーがありましたからね。

伊藤:そこは大きかったと思います。荷物を(サポートカーに)預けて走れるというのは、体力の消耗を防ぐには一番良かったと思います。

野島:ですよね。今回は、みんなカメラ、GoProをセッティングして出発。小西プロデューサーの企画でね。

小西:今回はぜひ映像に残したいと思いまして。

野島:東京の西側から埼玉、群馬を抜けて苗場スキー場を目指すルートですが、小西プロデューサーはこのコース選びをものすごく慎重に、練りに練っていましたよね。

小西:直前まですみません(苦笑)。

野島:いえいえ、それは全て僕らのためと言いますか、安全と暑さ対策、休憩場所も全部調べてくれていて。

伊藤:コンビニもあらかじめ全部調べていただいて、僕らとしては非常に心強かったです。

◆予想外の暑さ…経口補水液が命の水に

野島:まずは僕が小さい頃に慣れ親しんだ田無市あたりを通りつつ、イトケンも走ったことがある埼玉の小江戸・川越へ。

伊藤:川越は今回の行程のなかで一番観光地っぽい景色だった気がしますね。もう少し遅い時間に通過していたら観光客がごった返し、ロードバイクで通過するのは時間がかかったかもしれないので、お店がまだ開いていなくて寂しかったけど正解だったと思います。

野島:8時ぐらいでしたかね。そんな時間に川越の街並みを走ることはまずないので、初めての経験でした。でも、その頃からもう結構暑くなってきていて。

伊藤:お天気アプリを見ると、僕らが走る位置の気温情報がもう真っ赤。赤を通り越して紫になっているポイントも結構あって。

野島:本当にとにかく暑かった! 埼玉の越谷や深谷などは特に暑さが厳しくて、小西さんが細かく設定してくださったコンビニで涼を取って、水分補給をしながら進んでいたのですが、群馬県に入ったあたりから予定よりも早めにコンビニに入りましたよね。コンビニでとにかく気をつけていたのが水分補給、それも経口補水液。

伊藤:そうなんです。今回は経口補水液が我々の命を助けてくれましたね。サポートカーに箱で用意されていましたけど、ひとり何本飲んだんだっていう。

野島:6~7本は飲んだんじゃないですかね。これを準備しようと思ったのは小西さんですか?

小西:そうですね。前日、自転車のメンテナンスに行こうとお昼頃に都内を走ったら(その暑さに)「これはまずい!」と思いまして。夕方に薬局に行ってまとめて購入してきました。

伊藤:前もって用意していただいたのは非常に大きかった。(通常は)しょっぱくて飲みにくいと言われる経口補水液ですが、我々は1本目からおいしく感じましたよね(笑)。

野島:それぐらいの暑さでした。さらに、僕らは毎回頭から水をかぶっていましたね。

伊藤:それもあんなに効果があるとは思わなかったし、ヒロくんなんて途中からヘルメットの中に氷を入れて走っていたよね。前を走るヒロくんの氷がどんどん溶けて後ろに飛んでくるという(笑)。

野島:それはすみません……(苦笑)。

伊藤:でも、それがこっちの涼になっていました(笑)。

野島:それぐらい体を冷やすことに集中していましたけど、小西さんが用意してくれた「アイスベスト」もなかなか効き目がありましたね。脇と背中、首の下あたりに保冷剤を入れるポケットがあって結構快適で。

ただ、欠点としては1時間もしないうちに(保冷剤が)溶けてしまうこと。その日が暑すぎたっていうのもあるんですけどね。

伊藤:ロングライドのときには予備の保冷剤をどう用意しておくか。来年以降、それが生命線になるかもしれませんね。

◆まさかの…今回最大のトラブルが勃発!

野島:その後、群馬県・前橋市にあるカレーうどんが有名なうどん屋さんへ。それまでも、おにぎりやゼリー飲料を買ってエネルギー補給はしていたんですけど、初めてしっかり休憩をとって。でも、まさかの熱いものを食べるという(笑)。おいしかったですけどね。

伊藤:みんな写真を撮ってSNSにもあげていましたけど、お肉もゴロゴロしていて食べ応えがありましたね。

野島:うどん屋さんでエネルギー補給をして、時間はもう15時過ぎ。そろそろ(暑さの)ピークは超えたかなと思っていたのですが……。

伊藤:完全に希望的観測でしたね。僕たちは西日という概念を忘れていた(笑)。

野島:そうなんです。西日がまあ暑い。やっぱり水をかぶって、経口補水液を飲みながら黙々とペダルを漕いでいたのですが、この後にとんでもないトラブルが勃発。小西さんも疲れていたんですかね……道を間違えてしまうという。

小西:本当にすみませんでした……。

野島:しょうがないですよね。

伊藤:そうです。ただ、スタートから随所で地図を確認しながら進んでいましたけど、なんでいつも小西プロデューサーは(自転車を)止めて確認するんだろうと思っていたら、ナビ的な機能を持ったスマホをハンドルにマウントしていないんですね。

野島:それはこだわりですか?

小西:僕はすごくそそっかしいので(ハンドルにマウントするとスマホを)落とすんじゃないかって不安があって。サイクルパンツのポケットに入れていて……すみません。

野島:道の間違い自体はそんなに大きな問題ではなかったものの……(間違えた場所が)登りだったんですよね。

伊藤:そうなんですよ、僕は正直、間違えて登ったルートが一番キツいと感じました(笑)。登り始めた瞬間、「ラストまでずっとこれが続くの?」「これは(体力が)持つかな~」って不安になったんですけど、そうしたら「すみません! 下ります」って(笑)。

野島:(道を)間違えて戻って、また登るかと思ったら、そこからまた下がるっていうね(笑)。

伊藤:そうそう、いいトレーニングをしたということで(笑)。

◆自転車声優・野島は今なお進化中!?

野島:その後、予定していた正式なルートに戻って、徐々に(山を)登り始めるというところだったのですが、17時にして残りはまだ60km。予定では(ゴールの苗場スキー場に)17時には着いていたかったんですが、まだあと60kmも残っているっていう。

伊藤:ただ、走行時のアベレージで考えると、だいたい30km/hぐらいで、走りの問題で遅くなったというよりは、暑さ対策の休憩時間+ロケ時間、映像用の撮影時間もありましたからね。

野島:そうなんです。ライド自体は特別遅いわけではなく、むしろ今回はアベレージ30km/hぐらい。(この企画の)初期の頃はアベレージ25km/hぐらいだったと思うので、僕らの足が成長したんじゃないかなって感じました。

小西:そうかもしれないですね。脚力が知らず知らずのうちに……。

野島:しかも、以前はそこまで暑くなく、今回はあんなに暑い中でもアベレージが上がっているというのは、確実に脚力が上がっているんだなと。

伊藤:僕は小西さんのパワフルさに驚きましたね。だって、ずっとノーマルシューズで走っているんだもん。

野島:僕らはビンディングと言って、ペダルに靴を固定するタイプで走っていますが、小西さんは普通のスニーカーで。

小西:これもスマホのマウントと一緒なんですけど、僕はビンディングの取り外しが苦手でして。信号で止まるたびに外すとなると2人に迷惑をかけてしまうと思い、都内を抜けるまではスニーカーでいこうと思って。

伊藤:でも、山岳に入ってもスニーカーで、結局ビンディングははかなかったですよね。

小西:機材車の中に積んでいたんですけどね(苦笑)。

伊藤:これはもう克服しましょう! 来年に向けて。

小西:わかりました……。

野島:ということで、ゴールである苗場スキー場までは、まだあと60km。道を間違え、日も傾きかけた17時になってしまったわけですが……続きはまた来週(笑)。2人にはまた次回もお話を伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。

9月3日(日)の「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」は、引き続き、伊藤健太郎さんをゲストに迎えて「第3回 自転車で行くフジロック、お疲れさまSP・後編」をお届けします。お楽しみに!

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▶▶この日の放送内容を「AuDee(オーディー)」でチェック!
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<番組概要>
番組名:サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国23局ネット
放送日時:TOKYO FMは毎週日曜 朝5:00~5:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトおよびアプリ「AuDee(オーディー)」でご確認ください)
パーソナリティ:野島裕史
番組Webサイト:http://www.jfn.jp/toj

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