BRAVO BRASS~集まれ!ブラバンピープル~#49

「BRAVO BRASS~集まれ!ブラバンピープル~」

49回目をお届けしました♪
パーソナリティは日本で唯一の吹奏楽作家のオザワ部長と吹奏楽経験を持つ仮面女子の月野もあ。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

1曲目は、天気のいい春の日には、さらっとしたコットンのシャツを羽織ってお出かけしたくなりますよね。ということで、マーチ王「ジョン・フィリップ・スーザ」が作曲したキング・コットンを大統領直属アメリカ海兵隊バンドの演奏でお届けしました。

オザワ部長の一番好きな吹奏楽曲が内藤淳一先生作曲の「吹奏楽のためのインヴェンション第1番」。この曲は1983年の課題曲で、オザワ部長が中2で初めてコンクールに出たときに演奏したい思い出の曲を番組を今回番組でお聴きいただくことが出来ました。
  しかも、作曲者の内藤淳一先生から、この曲の作曲にまつわるエピソードもお寄せいただくことができたんです!以下メッセージです。
  私は宮城県南部、蔵王の麓にある工業高校で教員生活をスタートさせましたが、学生時代はずっと野球部だったので、教員になって初めて吹奏楽に出会いました。そして、すぐそのカッコよさの虜になってしまいました。
  大学ではバルトークや十二音技法を勉強していたのですが、一気に方向性も変わることになりました。コツコツと曲のスケッチを書き溜め、4年目に出来てきたのが《吹奏楽のためのインヴェンション第1番》。顧問をしていた吹奏楽部の部員は17人でほとんどがヤンチャな男子。その中でたった一人の女子のためにアルトサックスにソロを、真面目なホルン男子のために対旋律を書きました。
  その後、異動した仙台の学校は都会の中にあり、部員も60人以上。ここで曲が完成しましたが、応募締め切り前にどうにか音出しをしたいと、男子部員7人に僕の自宅まで来てもらって、晩御飯をごちそうする約束でパート譜書きを手伝ってもらった思い出があります。
  3月ごろに応募したのですが、5月に課題曲に選ばれたという連絡が入ると、音楽室が大騒ぎになりました。
  部員たちは喜んでくれましたが、大変なのはその後。課題曲の作曲者が指揮をしているのですから、下手な演奏はできないというプレッシャーがすごかったのです。
  その年の6月の定期演奏会では、アンコールの後に客席から「インヴェンションをやれ!」というものすごいコールが起きました。部員たちに「じゃあ、やってみる?」と目で聞いてみたら、みんなうなずいたので、ここで自分の作った課題曲を初演。演奏(5)には客席から割れんばかりの拍手をいただき、部員たちと幸せな演奏会を終えた、という思い出があります。

当時の内藤先生と吹奏楽部員たちの様子がありありと浮かんできましたね。というわけで「吹奏楽のためのインヴェンション第1番」。熊本県の玉名女子高校吹奏楽部の演奏でお届けしました。
皆さんにブラバンの世界を楽しめるようこれからもお届けしていきます。
みなさんのリクエストもお待ちしておりますよ♪

<今回のOAリスト>
1. キング・コットン / 大統領直属アメリカ海兵隊バンド
2. 吹奏楽のためのインヴェンション第1番 / 玉名女子高校吹奏楽部
3. 行進曲「春」 / 島根県出雲市立第一中学校
4. 序曲「春の猟犬」 / 活水中学校・高校吹奏楽部
5. 陽はまた昇る / シエナ・ウインド・オーケストラ/フィリップ・スパーク指揮
6. 無言歌〜3・11残されたものたちの歌 / 海上自衛隊東京音楽隊/加養浩幸指揮
7. ミュージカル「レ・ミゼラブル」セレクション / 大阪桐蔭高校吹奏楽部
8. バードランド / 航空自衛隊航空中央音楽隊

次回も、お楽しみに♪