防災士の古賀涼子さん監修のもと、
いざという時に役立つ防災情報をクイズにして、一日一問出題します。
防災に関する正しい知識を、一緒に学んでいきましょう!
【知っててよかった防災クイズ】
海岸にいるとき、揺れは弱いものの長い地震が起きました。
あなたはどうするべきでしょうか?
A:揺れが大きくないから、そのまま海岸にいても大丈夫。
B:車を使ってでも、より遠くにすぐに逃げる。
C:近くの頑丈そうな建物の5階以上に逃げる。
正解は「C:近くの頑丈そうな建物の5階以上に逃げる。」
ただし、近くに高台がある場合はそちらに避難しましょう。
頑丈そうな建物とは、鉄筋などでできたビルや施設です。
より高い階に避難しましょう。
東日本大震災の前までは、一般的にビルの3階以上(9m以上に相当)に
避難するよう呼び掛けられていましたが、
311の津波を受けて、より高くに避難しなくてはならないことが分かったので
5階以上(15m以上)に見直されました。
海沿いに行く時は、近くの高台の場所とともに
津波避難ビルや津波避難施設の標識がついた建物を必ず確認しておきましょう。
【津波避難ビル 標識】緑に白抜きで。左に波、真ん中に人、右にビル。
【津波避難場所 標識】緑に白抜きで。左に波、右に高台。人が高台に向かう様子。
なお、離れた場所で起きた地震などでは、揺れが弱くても
津波が発生することがあります。震度と津波は比例しません。
東日本大震災のとき、震度5強ほどだった岩手県宮古市を襲ったのは
40メートル級の巨大津波でした。油断しないようにしてください。
それでは、自分のいる場所で津波や洪水のリスクがどれくらいあるのか、
前もって正確に知るにはどうすればいいのでしょう。
防災士の古賀さんによると、国土交通省による「ハザードマップポータルサイト」が役に立つそうです。
このサイトでは、自治体ごとに発表されているハザードマップが、ひとつの地図上に全て落とし込まれているので、各自治体のホームページなどで個別に探す手間が省けます。
また、ハザードマップは津波、洪水、土砂災害、高潮など、自治体ごとにいくつも種類があります。
このサイトでは、それらをすべて地図上に重ねて確認したり、緊急避難場所や道路の防災情報もチェックすることできます。
住所検索で、知りたい場所の情報をピンポイントで知ることもできるんです。
「ハザードマップポータルサイト」で検索して、トップページをスマホの「ホーム画面に追加」しておくことをお勧めします。
そして、津波に関して、私たちもしっかりと覚えておきたいキーワードが「津波てんでんこ」。
三陸地方に伝わる言葉で、津波の危険がある時には、各自てんでばらばらに高台へ逃げることを意味しています。
東日本大震災では、岩手県釜石市内の小中学生がこの教えに従った結果、生存率は99.8%となりました。
家族で、「いざと言うときはてんでんこ」と事前に話し合っておくことが大切です。
自分の命を自分で守ることが、大切な人の命を守ることにもつながります。