TOKYO FMの新音声サービス「AuDee(オーディー)」にて配信中の番組「山田玲司とバグラビッツ」。漫画家・山田玲司と俳優・伊澤恵美子が、カルチャーやニュースをもとに“恋愛”を分析していくトーク番組です。5月23日(日)の配信では、Netflixオリジナルドラマ「セックス・エデュケーション」に注目が集まる理由を分析しました。
(左から)伊澤恵美子、山田玲司
◆聞き上手な人はモテる?
イギリス発のコメディドラマ「セックス・エデュケーション」は、セックスセラピストを母に持ちながら、セックス経験がなく奥手な男子高校生・オーティスが、1人の女子高生との出会いによって「セックス・クリニック」を運営することになる、というストーリーです。
山田:セックスカウンセリングのテクニックをずっと聞いていた息子が耳年増になって、誰よりも人の話を聞くのが得意な子になっていくんですよね。この部分にドラマの本質的な面白さがある。
伊澤:主人公はスクールカーストが下位だけど、女の子にはモテるというか。(女の子にとって)傷ついているときにそばにいてくれる存在って、落ち着くんだろうなあ。
山田:あと、オーティスがカウンセリングの最中に「僕のことはどうでもいいんだよ。それより大事なのは、きみたちの気持ちだよ」って言うんだけど、これはカウンセリングの鉄板テクニックなんだよね。
自己主張しかしない人たちのなかで、オーティスは自分を(一歩)引くことができる人間。だからモテないわけがないでしょ(笑)。伊澤さんは、オーティスが自分のクラスメイトだったら付き合えますか?
伊澤:私、ああいうタイプ好きですよ! 優しくて頭がよくて話を聞いてくれる人。
◆「観終わったときには泣いていた」(伊澤)
「セックス・エデュケーション」の見どころの1つとして、“多様性を享受する点”を挙げました。
山田:“人種”“LGBTQ”“階級”の問題を、なるべくフラットな目線で見ているよね。
伊澤:今までだったら、ドラマの山場になっていくような要素が全部フラット。例えばゲイだったら、普通のドラマだと、わかりやすいゲイの描かれ方をするけれど、このドラマは「ストレートだと思っていたけど、もしかして同性が好きなのかな」みたいな。人と人との性別を超えた、コミュニケーションの核の部分を見せている気がしました。新しい表現ですよね。
山田:そう。新しいよね。
伊澤:このドラマの冒頭はセックスシーンからはじまるから、若い子はそれ目当てで観る人もいると思う。私も実際“そういうドラマなのかな”と思っていました。だけど、ドラマを観終わったときは、めっちゃ泣いていて(笑)。性別、性的指向、年齢とか関係なく、すべての人を受け入れようとするドラマの姿勢を感じました。
次回5月30日(日)配信分は、ドラマで描かれる“痛み”について分析します。詳しくは音声配信サービス「AuDee(オーディー)」でチェックしてください!
<番組概要>
番組名:山田玲司とバグラビッツ
配信日時:日曜22:00配信
パーソナリティ:山田玲司、伊澤恵美子
番組Webサイト:
https://audee.jp/program/show/100000214