■作者:鈴木正人(すすき・まさひと)
■タイトル:「宇宙」
■画材・作成年など: アクリル絵具 F50号(1167×910mm) 2014年
■プロフィール
1972年松阪市生まれ。仮死状態で生まれ、その後脳性マヒが判明。両手足の機能と言語に障害が残りました。
1991年からまつさかチャレンジドプレイス希望の園に通所し、絵画制作を始めました。
自由に動かせるのは頭部のみで、スティックのついたヘッドバンドに絵筆を取り付けて制作を行います。
時には自らの体に絵具を塗りつけ、キャンバス上を暴れるアクションペインティングを展開します。
■作品について
「宇宙」をテーマに描いた、2014年、個展用に制作した作品です。
ここで用いたのは、棒の着いたヘッドバンドに筆をぶら下げ、アクリル絵具をつけて、 首を振って絵具を飛ばす「ドリッピング」。
そして「コマの回の力」を用いた表現。大小3種類のコマを用意し、先端には絵筆を装着します。
介助者の手を借り、キャンバスの上で回して描きました。
鈴木さんは、
「僕は首から上しか自由に動かせないので、大きなキャンバスに絵具を落とす作業はとても苦労しました。」
「仕上がったとき、首が痛かったです。」
「テーマは壮大ですが、制作中は単純な遊び感覚で楽しい作業でした。」
と話していました。
<受賞・出展歴>
2002年、2004年、2009年には松阪市美術展覧会にて入選。
2011年、2013年にはみえ県展にて入選を果たしました。