中学１年生のときのことです。私には好きな男の子がいました。その子とは席が隣で、普段からよく話すのですが、その日は何故か、ずっとぎこちない態度でした。原因もわからず、私は落ち込んでいたのですが、終礼のあと、その子から「ねえ、返事聞かせてくれない？」と呼び止められました。何の話かわからず固まっていると、その子が「靴の中、手紙入れてたでしょ？」と。

実は私が登校する前に、その子が私の上履き用のシューズに入れてくれていた告白の手紙を、私は気付かず一日中靴の中で踏み潰していたのです！慌てて上履き用シューズを脱ぐと、そこには、私の体重に耐えかねて、厚みがゼロになった四つ折りの便箋がありました。

私には足の裏の感覚というものが無いのでしょうか。

好きな人からのラブレター、すごく嬉しいはずなのに、手紙に気付かず一日中踏み潰し、その手紙をぺしゃんこにした恥ずかしさで、まさに「穴があったら入りたい！」という気持ちでした。