誕生日ディナーをすっぽかされた狸穴ナミ。
一向に姿を現さなかった彼氏・高松勇哉の言い訳は、「俺、誘拐されてた」。
これってほんと?それともまた嘘?
過去の恋愛と誘拐事件が交差する完全書き下ろしのミステリーオーディオドラマ
『わたしが聴いたあなたの過去』
<<第2話>>
誕生日に彼氏にすっぽかされ、『誘拐されていた』と言い訳されたことは、28歳になったナミにじわじわとダメージを与えている。
信じられるか信じられないかで言えば、信じられない。
その瞬間から、ナミの迷いが始まった。勇哉を信じていいのかどうか――。
また、男に騙されるんじゃないかと。
ナミは、今日も家事代行の仕事先に向かいながらも迷っている...