今回のLEGENDS 岩崎宏美~シアワセノカケラ~、ゲストに歌手の由紀さおりさんがお越しくださいました。
このLEGENDSには、2021年5月以来2回目のご出演。
由紀さおりさんは2024年にデビュー55周年を迎えられました。
幼少期よりひばり児童合唱団に所属し、数々のCMソングを歌われてきた由紀さおりさんが、それからステージで歌う歌手となった経緯からお話いただきました。
そんなステージで歌う日々で培われたのは、その日その日のステージで違う「次はこの曲」と言われたものをパッと歌える反射神経のようなもの。
ギター、ベース、ピアノの演奏に合わせて、バンドリーダーの一言でその場で決まるセットリストで歌を披露することは緊張も怖さもあったそうです。イントロの小節数を口ずさみながら数えるなど大変だったそうですがそれがわかってくるタイミングがあったそうです。
今思い返すと、由紀さおりさんにとって修行時代といえる期間でした。
それから時が経ち、ピンク・マルティーニのグループとワールドツアーをされた時に当時の流動的なステージに再び出会ったそうです。
観客へのサービスが豊富な人で、客席の雰囲気を見てセットリストをその場で変えてしまうことも多かったそうです。
由紀さおりさんが、セットリストで7番目くらいだなと思って準備をしていると4番目あたりで突然ステージに呼ばれたり・・・なんてこともあったとか。
ピンク・マルティーニというグループは演奏中に譜面を見ず、トーマス・ローダーデールのカウントで次の曲が何かがわかるそうです。
それは一度ツアーを回るとおよそ6ヶ月もの間、全員で寝食を共にしながら音楽を演奏するという信頼と経験からくるもの。そこに突然入った由紀さおりさんでしたが、あの時の経験から彼らと演奏を共にすることができたそうです。
『夜明けのスキャット』も、その日によってテンポ感が早かったり遅かったり、お客さんの流れを見て変動していたそうです。
そんな経験から、改めて由紀さおりさんの中で“正しかったこと”、“やめた方がいいこと”の取捨選択ができたそうです。
共にするバンドの方々との、ステージの作り方に変化が。そのお話を聴いて宏美さんは「身になるお話ばっかり」と感服されていました。
そんな由紀さおりさんはデビュー55周年を記念して4月17日にベストアルバム『由紀さおりベストオブベスト~55th anniversary~』をリリースされました。
由紀さおりさんの代表曲とカバー曲 55曲を収録。3枚組の今作は初のSHM-CD(高音質CD)での発売となっています。
「私じゃなきゃ!」という言葉がぴったりの、由紀さおりさんの55年間の軌跡とその魅力を堪能できるベストアルバム。
音色、言葉の置き方、日本語の語感の表現・・・由紀さおりさんの生涯のポリシーでもあるこれらが詰まったアルバムになっているそうです。
1987年に由紀さおりさんがビクターの専属作曲家吉田正作品を歌い、ビクターから「お先にどうぞ」というシングルを発売。
その時、同時にシングル候補曲としてレコーディングした作品「ふられ上手」 (作詞山上路夫 作曲吉田正)の音源が見つかり、この楽曲を今作に初収録されているそうです。
さらに、ベストアルバムと同じ日にもうひとつ、デビュー55周年を記念したニューシングル『人生は素晴らしい』をリリースされました。
55周年という節目を迎える準備をする中で、宝石関係で海外に取材をする機会も多く今年はパリへ取材の予定が。そこでスケジュールを聞かれた際に「それなら55周年だし、パリで歌うのはいかが?」と思い、それに向けて準備をされたそうです。
由紀さおりさんの集大成とも言える人生の素晴らしさをテーマにしたシングル。
作曲は、これまでにアンリ・サルヴァドール、セリーヌ・ディオンなど幅広く楽曲を提供してきたフランスの作曲家ジオアッキーノ・モリシさんの書下ろしで、作詞は松井五郎さんが担当。
「人生っていう言葉は軽々しく歌ってはいけないと思っていたけど、由紀さんならいいかもなと思った」と言葉を紡いでくださったそうです。
【由紀さおりさんからのお知らせ】
*デビュー55周年記念ベストアルバム『由紀さおりベストオブベスト~55th anniversary~』
*ニューシングル『人生は素晴らしい』リリース中