谷村新司caféダンディズム 感動のラストステージの舞台裏♪

夏の終わりを告げる名曲「サライ」の物語

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春夏秋冬…四つの季節を感じられる日本。
季節は夏から秋へ、あの酷暑が過去になる季節となりました。
コロナ禍ではありますが、今年は数年ぶりに帰省をされたり
夏にしか体験できない楽しい時間を過ごされた方も多いと思います。

そんな中…「この曲を聴くと、夏の終わりを感じる」
そうです、夏の恒例「24時間テレビ」から流れる「サライ」。
今年は長年歌い継がれている名曲「サライ」をマスターと共に創り、
歌い続けてこられた加山雄三さんのラストステージということで
マスターにとっても忘れ得ぬ大切なステージとなりました。

「サライ」が誕生したのは1992年。
「24時間テレビ」の第15回記念として、加山さんが作曲をご担当し、
全国の視聴者の方々から寄せられた“愛のメッセージ”をベースに
マスターが代表作詞としてご担当。
それを24時間以内に制作する、という(信じられない)企画でした。

今回、マスターから「サライ」がどのようにして誕生したのか?
当時の現場のただならぬ緊張感や、その中で起こったホッコリした場面、
そして誕生から30年という節目に加山さんがライヴ活動から 引退を宣言され、
そのラストステージとなった裏側を 話して下さいましたが、
我々スタッフもスタジオの外で 胸が熱くなるエピソードの数々を
静かに聞き入ってしまいました。

「24時間以内で楽曲を作る」

過酷なレースのような制作現場は、
まず加山さんが8時間かけて作曲をし、
マスターが視聴者の皆さんから 寄せられた莫大な数のファックスを読みつつ、
それをとりまとめながら作詞をする時間が8時間、
と同時に編曲(譜面おこし)をされた羽田健太郎さんの 持ち時間も8時間! 
まさにトライアスロンのような状況ですよね…(汗)

そんな中「早く早く~」と待ちわびていたマスターの元へ
「出来たぞー!」と曲を持ってきてくれた加山さんが
自分の役目が終わった安堵感からか、
真剣に作業をしているマスターにやたらと喋りかけてきて困った
というお茶目な(加山さんらしい)エピソードもあり、
また、まず最初に浮かんだ歌詞は…
♪サクラ吹雪の サライの空は~ だった!
という貴重な話も していただきました。

「24時間テレビ」でも、当時の懐かしい映像が放送されていましたが
マスターにとって加山雄三さんとの“出会い”を創ってくれた
「サライ」。
実は加山さんがリハビリをされている時、
お二人は連絡を取り合っていたそうで、ある時、加山さんから
「谷村とサライ、歌いてーな」
と言われたそうです。

加山さんと並んで立ったステージ上で
マスターはその時のことを思い出しながら
加山さんの背中に手を添え、加山さんの体温を感じ、
胸が熱くなったといいます。

そしてすべてが終わりスロープを降りた時、加山さんから
「谷村、ありがとな」
と言われ、こらえていた想いがグッとこみあげてしまったそうです。

毎年「サライを聴いて夏の終わり」を感じている方も多いと思いますが、
マスターにとっては、
加山さんをお見送りした時、今年の夏の終わりを感じたといいます。

皆さんから「来年は加山さんの分も私がテレビの前で歌います」
という温かいメッセージをいただきました。
マスター、とても嬉しそうでしたよ♪

元気なイメージの加山さんですから、
いつかひょっこりと
「谷村、やっぱり一緒に歌おうぜ!」と
ステージに戻ってこられる日もくるのかな?
とチョット期待をしてしまいます。

♪晩夏もオトナカジュアルをスマートに着こなしていました♪
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