けいちゃん、住吉美紀

住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生放送ラジオ番組「Blue Ocean」（毎週月曜～金曜9:00～11:00）。“プロフェッショナルの素顔に迫る”をテーマに、各界で活躍されている素敵な方々をゲストに迎えて話を伺うコーナー「Blue Ocean Professional supported by あきゅらいず」。

1月16日（月）のゲストは、フリースタイルピアニスト・けいちゃん。今回の放送では、ピアノの生演奏を披露し、最新アルバム『聴十戯画』に込めた思いを語りました。

けいちゃん

YouTubeへの演奏動画投稿をきっかけにブレイクしたフリースタイルピアニスト・けいちゃん。YouTube登録者数は107万人を越え（※2023年1月現在）、朝の情報番組「THE TIME,」（TBSテレビ系）にレギュラー出演（毎週火曜）するなど、親近感のある人柄やジャンルを問わない演奏で話題を集めています。2022年12月14日（水）には、セカンドアルバム『聴十戯画』をリリースしました。

けいちゃん

◆けいちゃん流「Get Wild」を演奏！

住吉：ストリートピアノがきっかけで、現在はフリースタイルピアニストという独自のスタイルを築かれています。フリースタイルピアニストとは、どんなピアニストなのでしょうか？

けいちゃん：いつも説明に困っています（笑）。フリースタイルの通り、とにかく自由に音楽を楽しんで、弾き方だったり理論を取っ払ったりして演奏するのがフリースタイルピアニストだと思います。

住吉：音楽ジャンル、場所などを問わずに。

けいちゃん：何もかも自由に、リラックスして弾いています。

住吉：今日は生演奏を披露してくださるということで、既に電子ピアノの前に座っていただいています。「Blue Ocean」のために、ある曲を演奏してくださるとのことですが、それは……？

けいちゃん：「Get Wild」です。

住吉：なんと！ 私、TM NETWORKの大ファンなんです!!

けいちゃん：（この番組には）小室哲哉さんが作ったエンディングテーマ曲（「Blue Ocean」）があるとお伺いしたので、「Get Wild」を弾くしかないなと思いました。世代ではないんですけど、いつも弾いていて楽しい曲です。

住吉：どうやって「Get Wild」に出会ったのですか？

けいちゃん：神曲なので、生活していれば自然と耳に入ってくるんですよね。この曲、すごくピアノに合うんです。テクニカルにアレンジすることもできるし、サビがすごく頭に残るじゃないですか。それがピアノのレンジの広さにすごく合うんです。

住吉：キーボーディストの小室さんが作った曲だけのことはあるかもしれませんね。

◆自分自身が音楽を楽しむことを重視

生放送で「Get Wild」を演奏するけいちゃん（写真奥）

住吉：（演奏後）けいちゃん流の「Get Wild」、カッコいい～！ 1回の演奏のなかにいろんなアレンジがあって楽しかったです。

けいちゃん：ありがとうございます！

住吉：指が鍵盤の上で踊っているみたいに動いていました。すごいです！ 私は小さい頃に母の勧めでピアノを習っていたんですけど、TM NETWORKが好きだったからピアノ譜で「Get Wild」を練習していたんです。だから違いがすごすぎて（笑）。

そして、ピアノを弾き始めて気が付くのが、腕と指の長さ！ 途中からピアノが小さく見えてくるというか、体がそういうふうに育ったのかもしれない。

けいちゃん：進化したのかもしれないですね。

住吉：ご自分の流儀のなかで、大事にしていることはありますか？

けいちゃん：音楽をやる上で理論やテクニックってすごく大切なんですけど、それよりもまず自分が音楽の根本の楽しさを感じられることが一番のモットーだと思っています。

住吉：まずは自分が楽しまないと、っていうことですね。

けいちゃん：そこを大切にしたいと思っています。

ステージ写真から

◆距離感の近さは“強み”になる？

住吉：このコーナーではプロフェッショナルの素顔に迫っているのですが、人から驚かれる性格や特技などはありますか？

けいちゃん：僕、人との距離感がつかめないというか、近過ぎちゃうんです。

住吉：物理的に？

けいちゃん：はい（笑）。

住吉：どういうときに？

けいちゃん：（音楽ユニット）「ずっと真夜中でいいのに。」のライブに出演したことがあるんですけど、そのときのリハで鍵盤奏者の方がもう1人いたんです。自分の出番じゃないときに、その方が演奏している後ろにピッタリとくっついちゃったんですよ。

住吉：（笑）。

けいちゃん：初めましてだったんですけど、「近い近い！」って言われて（笑）。バンドメンバーもみんな笑っていたんですけど、僕からしたら普通のことなのであまりわからなかったんです。なので、「どうやったら人との距離感をうまく保てるのかな？」っていつも悩んでいます（笑）。あと、人に対する恐怖心が本当にないんです。

住吉：壁がない？

けいちゃん：そうですね。いいことも悪いこともあったりすると思うんですけど。

住吉：そういう方が増えるのは社会にとってすごくいいことだと思います。

けいちゃん：みんながみんなそうなれば、みんながギュッとくっつきますよね。

住吉：そうそう。みんなへのイライラが減ったりとか疑心暗鬼が減ったりすると思いますよ。普段の友達付き合いとか家族のあいだでも近い感じですか？

けいちゃん：友達からも、よく「近い」って言われます（笑）。

住吉：その壁のなさがストリートピアノを楽しませる要因というか、そういう人だから「ストリートピアノが楽しい！」と感じたんだと思います。その距離感でピアノを介してつながったとき、世界中の人と近付けるんでしょうね。

けいちゃん：なるほど！

住吉：（距離感が近いのは）特技、強みだと思って、自信を持って近付いちゃっていいかもしれませんね！

◆待望のセカンドアルバムをリリース

レコーディング中のひとコマ

住吉：『聴十戯画』はどんなアルバムで、どんな思いを込めたのでしょうか？

けいちゃん：いろんなジャンルとピアノが合わさったアルバムになっています。もともと「鳥獣戯画」という響きが好きだったので、“戯れに描いた10個の作品を聴いてください”という意味でタイトルを付けました。

住吉：作曲と演奏をされ、歌も唄われますが、今回は全曲インストゥルメンタルのピアノです。

けいちゃん：“楽器の王様”と呼ばれるくらい、ピアノは万能な楽器です。どんな楽器、シチュエーション、ジャンルにも合うということを伝えたかった。ピアノのジャンルレスな魅力を1枚に集約できたアルバムになったかなと思います。

＜番組概要＞
番組名：Blue Ocean
放送日時：毎週月～金曜9:00～11:00
パーソナリティ：住吉美紀
番組Webサイト：http://www.tfm.co.jp/bo/
特設サイト：https://www.tfm.co.jp/bo/aky/