坂崎幸之助が独断と偏見で気になるアーティストを50音順に紹介している
≪坂番洋楽データファイル≫(略してSYDF)今回は「ヒ」の付くアーティスト19回目。
↑ ↑ ケガじゃないよ。爪を守っているだけ。
「ヒ」で始まるアーティスト19回目、ビートルズの10回目。
今回は2枚組アルバム『ザ・ビートルズ(通称:ホワイト・アルバム)』
の1枚目です。
★1968年、ビートルズは年明け早々、4人揃ってインドの
“マハリシ”のもとを訪れ、本格的なメディテーション(瞑想)の
習得に取り組みますが、リンゴは2週間、ポールは9週間で帰国。
最も熱心だったジョンとジョージも3ヶ月滞在しましたが、
最終的には
「“マハリシ”はコマーシャリズムにのった宗教家だった」と、
インドをあとにしています。
そして3月15日に17枚目のシングルとして「レディ・マドンナ」をリリース。
4月には、ポールの発案で200万ドルを投じて【アップル】
(レコード制作、新人発掘、プロデュース、宣伝などの総合音楽事業)を設立。
その第1弾シングルが「ヘイ・ジュード」と、
新人メアリー・ホプキンの「悲しき天使」。
それに続いて11月22日に発表したのが初の2枚組アルバム
『ザ・ビートルズ(通称:ホワイト・アルバム)』。
全英チャートでは10週連続の1位。全米では通算9週の1位を獲得し、
リリース1ヶ月で、全世界での売り上げは400万セット以上を達成。
1970年末までに、2枚組としては驚異的な数字(650万セット)を
記録した『ホワイト・アルバム』は
主にインドで書きためた曲を中心に、
6月~10月までアビー・ロード・スタジオでレコーディング。
このアルバムから、スタジオに8トラック(これまでの倍)の
レコーダーが導入され、多重録音も簡単になり、
4人同時に演奏する必然性もなくなっていきました。
♪バック・イン・ザ・U.S.S.R.(Back in the U.S.S.R.)
*ポールが作ったこの曲にはリンゴが不参加、
ポールがドラムスを担当。
*ポールによると「ビーチ・ボーイズのパロディで書いた曲」。
♪ディア・プルーデンス(Dear Prudence)
*ジョンの作品でリードボーカルもジョン。
♪グラス・オニオン(Glass Onion)
*ジョンの作品でリードボーカルもジョン。
*「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」
「アイ・アム・ザ・ウォルラス」「レディ・マドンナ」
「フール・オン・ザ・ヒル」「フィクシング・ア・ホール」が
歌詞に盛り込まれた、いわばビートルズ作品のパロディ。
♪オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ(Ob-La-Di,Ob-La-Da)
*ポールの作品でリードボーカル、アレンジもポール。
*日本独自のシングルになっていました。
♪ワイルド・ハニー・パイ(Wild Honey Pie)
*ボーカル、エレキ&アコギ、ベース、ドラムス、
全てポール(多重録音)
*ポール曰く「短いインストだったけど(ジョージの奥さんの)
パティが大好きと言ったので収録した」とのこと。
♪ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル
(The Continuing Story of Bungalow Bill)
*ジョンの作品でリードボーカルもジョン。
バックコーラスでヨーコが参加。
♪ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
(While My Guitar Gently Weeps)
*ジョージのソングライターとしての評価を高めた作品。
リードボーカルもジョージ。
*リードギターはジョージの親友、エリック・クラプトンが担当。
♪ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン(Happiness is a Warm Gun)
*ジョンの作品、リードボーカルもジョン。
*ギターは4分の3拍子、ドラムスは4分の4拍子。
*ジョンはのちのインタビューで「僕の作った曲の中では
傑作のひとつだと思うよ」と語っています。
♪マーサ・マイ・ディア(Martha My Dear)
*ポールの作品。タイトルの“マーサ”はポールの愛犬の名前。
♪アイム・ソー・タイアード(I'm So Tired)
*ジョンの作品。
*インド滞在中、一日中瞑想していたら夜眠れなくなったことを
ブルース風に表現。
曲の最後のところでジョンが囁いている言葉
"Paul is dead,man,miss him,miss,him"(ポールは死んだ、
彼がいなくて寂しいよ)
・・・これが、のちの「ポール死亡説」に繋がりました。
♪ブラックバード(Blackbird)
*ポールの作品。ボーカル、ギター、タップを踏む足音を、
それぞれ3本のマイクで録音。
それに“ブラックバード”(ツグミの鳴き声)をオーバーダビング。
♪ピッギーズ(Piggies)
*ジョージの作品。ジョージには珍しいクラシカルな作品(バロック調)。
夏休み中だった、ジョージ・マーティンにかわって、
チェンバロをアシスタント・プロデューサーとして参加していた
クリス・トーマスが担当。
のちに、彼は「ピンク・フロイド」「エルトン・ジョン」
「ロキシー・ミュージック」「ミカバンド」などをプロデュース。
♪ロッキー・ラックーン(Rocky Raccoon)
*ポールの作品。曲調としてはカントリー&ウエスタン。
ホンキートンクピアノはジョージ・マーティン。
♪ドント・パス・ミー・バイ(Don't Pass Me By)
*リンゴが初めて単独で作ったカントリー&ウエスタンな曲。
♪ホワイ・ドント・ウイ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード
(Why Don't We Do It in the Road?)
*ポールの作品。ベース、ギター、ピアノ、ドラムス、
ボーカル、全てポール(多重録音)
*この曲を録音した日に、ELOのジェフ・リンが
スタジオ見学していたとか・・・。
♪アイ・ウィル( Will)
*ポールの作品。ドラムス、ボンゴ、マラカスをリンゴが担当。
その他は全てポール。2人だけで録音。
♪ジュリア(Julia)
*ジョンの作品で、
ジョン曰く「ちょっとだけヨーコが手伝ってくれた」とのこと。
*曲名はジョンの亡くなった母親の名前。
●次回のSYDFは
2枚組アルバム『ザ・ビートルズ(通称:ホワイトアルバム)』の2枚目と
『イエロー・サブマリン』特集です。
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次の更新はネット局すべてのOA終了後
8月6日(月)21時以降となります。
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