10年経って、はじめて自分がいたその時代の背景が見えてくる

『ムッシュかまやつKeep on Running~愉快にやろうぜ!“シ・ク・ヨ・ロ”アンソロジー』#9



2008年1月放送より

「ドリス・デイは古き良きアメリカの匂いがするんだ。例えば、南部をドライブしていると、そこにはガソリン・スタンドがあって、隣にはちょっとしたカフェがあってさ。そこで、給油している間、コーヒーなんかを飲んで待っていると彼女の歌が聞こえてくる、そんな感じがしていいんだよね。ホットドッグ・スタンドも似合いそうな感じがしない? 絵が見えてくるって? 実は僕、絵描きなのよ、へへへへ(笑)」


「いつの時代だって“絵”があるんだ。でも、2008年の今、それが見えないくらい、速いスピードで進んでいてさ。2020年ぐらいになったら、“あの頃はこういう絵だったな”と思い出すのかもしれないね。10年、20年経って、はじめて、自分がいたその時代の背景が見えてくるっていうか。最近、バブル時代をテーマにした映画が公開されたけど、それもそういうことのような気がする。ただ、俺なんか6歳でアメリカの風景が見えたんだぜ。ちょっとマセガキだ~(笑)」


「最近の歌手は主旋律がわからないぐらいに崩すじゃない? ドリス・デイは譜面通りなの。彼女みたいな歌い方が案外、再認識される時代に入ってきた気もするね。ほら、世の中自体がスキャットしちゃっているからさ(笑)」


「ドリス・デイの代表曲<ケ・セラ・セラ>はいろんな人がカヴァーしているよね。日本では雪村いずみさんやペギー葉山さんが最初だったんじゃないかな。うん、今日、久しぶりにドリス・デイを聴いたけど、なんかフィットしたよ。車の中や寝る前に聴きたいって感じ。若い人もこういうのを聴いたら、案外、和むんじゃないかな。どう?」



*次回は6月3日(月)午前7時頃更新!

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