メル友じゃなくてハガキ友達がいるの

『ムッシュかまやつKeep on Running~愉快にやろうぜ!“シ・ク・ヨ・ロ”アンソロジー』#27




2007年9月放送より


「戦前戦中は東京でも電話のある家は数えるほどだったと思います。電話はお金持ちの家にしかなかった。だから、緊急時には電話のある近所の家にかけて呼び出してもらうのが当たり前だったんだよ。交換手に繋いでもらう時代ですね」


「電話で話していても実態が見えない時ってない? ハガキの方が相手の状況や、こっちに対しての想いっていうのかな、そういうのが汲み取れたりすることがあるんだよね。僕ね、メル友じゃなくてハガキ友達がいるの。永六輔さん。あの人としょっちゅう、やり取りをしていたんだけれど、今だったら携帯メールを送り合っている感じかな。例えば、“今、奈良に来て歩いています”みたいなハガキを出すと、すぐに“私は今、オーストラリアにいます”みたいな返事が来るんだよ。絵葉書にちょっとしたひと言が添えてあって、それがとても洒落ていたんだ。今は海外でも気軽に電話が出来る時代だけれど、実は、ちょっと距離感があるっていいと思うんだよね」


「ポケベルは好きじゃありません。そろそろエサだぜ、ピーみたいな感じがしてさ。アイルランドに行くと羊がいっぱいいて、笛を鳴らすと山に居た羊が一斉に戻ってくるんだ。初めてポケベルを見た時、それを思い出したね。ポケベルは動物扱いされている気がして違和感を覚えます。だから、ポケベルは使ったことがありません」


「電話がコードレスになった時は本当に世の中、便利になったと思ったけれど、今、家の電話を使っている人は少なくなったんだろうな、だって、み~んな携帯電話を持っているじゃない? テレビ電話? いらない、いらない、僕には必要ありません(笑)」


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