お風呂【怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」より】

お風呂【怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」より】
実話怪談ブームの中、“チケットが取れない怪談師”として全国各地で怪談ライヴを行ってきた城谷歩。

11月6日(日)秋葉原UDXシアターにて開催された『怪談師 城谷歩 独演会「全心全霊 Vol.1」』をAuDeeで
フル配信!

会場は秋葉原UDXシアター。映画館の空間特性を最大限に活用した怪談エンタテインメントをお届けします。



昼の部

第一の話は「お風呂」

五十代のさとみさんは少し霊感のある女性。
彼女は人生で二度、ソレと実家の風呂場で出くわしていた。
最初はまださとみさんが幼いころ、季節は天気のいい秋の日の夕暮れ。
年の離れた二人の姉と留守番をしていた記憶からよみがえる。
一番上の姉と風呂に入ることになった時、影というか気配のようなモノが現れて、
風呂場にそっと入り込んでいくのを目の当たりにしたそうだ。
実際、浴室に入ると先に中にいたはずの姉は姿を消し、どこまでも静かな真っ白な風呂場でさとみさんは
金縛りにあったように動けなくなってしまう。
すると湯気の煙る霞む世界に、姉ではない異様に手足の長い女が現れて、
のっぺりとした浴室の壁をまるでヤモリのようにずるりずるりと這いまわる。
やがてピタリと動きを止めると『またくるまたくる』とつぶやいて消えてしまった。
……それから40年再び彼女はソレと向き合うことになる。


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