“ハチミツ嫌い”が感動したハチミツとは?「ビリビリッときて、体もメラメラしてきて…」蜂蜜ハンター・緒方ポニィが明かす衝撃の出会い

音楽プロデューサー・松任谷正隆がゲストのキャリアや内面を紐解き、本人すら気付かない魅力に迫っていくTOKYO FMのラジオ番組「松任谷正隆の…ちょっと変なこと聞いてもいいですか?」(毎週金曜17:30~17:55)。

8月25日(金)、9月1日(金)の放送は、新たな取り組みとして8月6日(日)に「メタバース空間」でおこなわれた公開収録の模様をオンエア。ゲストに蜂蜜ハンター“緒方ポニィ”さんこと緒方陽一さんを迎え、これまでの略歴や、緒方さんがカンボジアで採取・熟成させた蜂蜜などについて語っていただきました。この記事では、トークパートの模様を紹介します。

▶▶この日の放送内容を「AuDee(オーディー)」で聴く


(左から)松任谷正隆、緒方陽一さん



今回の放送は、デジタルマーケティング・コールセンター事業などをおこなう大手企業「トランスコスモス株式会社」とのコラボレーションで実施した、メタバース空間で聴覚・視覚・嗅覚まで楽しむ“公開収録”の模様をお届けしました。


「メタバース ラジオブース」でおこなわれた公開収録の模様。(左から)アバターの松任谷正隆、緒方陽一さん



今回の公開収録は、事前に募集したなかから抽選で選ばれたリスナーが参加してメタバース上でおこなわれました。使用したメタバース空間は「トランスコスモス」が提供し、「Urth(アース)」が開発したWeb型メタバース「V-air(ブイエアー)」です。TOKYO FMのスタジオや、ゲストゆかりの地であるカンボジアのジャングルを再現しました。


「メタバース ジャングルルーム」(手前から)アバターの松任谷正隆、参加したリスナー



また、現実世界とメタバースをつなぐために、五感に関わるインターフェイスへの取り組みを開始。3D空間であるメタバースの「視覚」とラジオの「聴覚」に加え、香りをデジタル化する「Horizon(ホライズン)」が開発した香りNFT「Smell Market(スメルマーケット)」により「嗅覚」の体感を加え、さらなる臨場感や公開収録ならではの一体感の向上を目指しました。

この記事では、そんなメタバース空間でおこなわれたトークの内容を紹介します。



1980年生まれ、福岡県出身の緒方さん。在学していた歯科大学を2003年に中退し、2009年まで東京にて画家、造形作家として活動。ギャラリーで個展を開き、ファッションショーの造形デザインなどを手がけていたが、29歳のときに訪れたカンボジアで野生の蜂蜜と出会い、人生が一変。

2010年にカンボジア・アンコールワットへ移住し、2012年よりカンボジアの奥地にて、現地で暮らす部族の人たちと一緒に野生の蜂蜜を毎シーズン採取。2017年に「Khmer Rabbit Honey(クメール ラビット ハニー)」を立ち上げ、独自に調合・熟成させた蜂蜜を日本に届けています。

◆カンボジアで出会った蜂蜜

緒方:29歳でカンボジアに行きました。

松任谷:それは蜂蜜が目的で?

緒方:最初は親戚の農業ビジネスの手伝いに行きました。

松任谷:画家で農業ビジネスも!?

緒方:「現地で絵を描きながら、農業も手伝う?」みたいな感じで駐在しました。1年半ぐらい従事した頃に蜂蜜に出会いました。

松任谷:当初は農業の何を手伝う予定でした?

緒方:タピオカの原料などとして知られる「キャッサバ」というイモの栽培です。僕は農業を知らなかったのですが、いざ大規模農業をやろうとなると農薬を使えば伐採もするし、均一化されていくんです。僕がやりたい農業と違うなと。農業そのものよりも、農業をしに行った森にしかいない、ビビットカラーのカマキリやチョウなどを見るほうが楽しかったです。

松任谷:その気持ちもよくわかる気がする。

緒方:ある日、世界中でそこにしかいないと言われているサルを見るために、4日ぐらいかけてジャングルに入ったんです。サルを見ることはできたのですが、体調を崩してしまって。そこで、部族の人が「ちょっと待っていろ。いまから蜂蜜を取ってきてやるから、それをなめて熱を下げろ。一発だぞ!」と。でも、僕は蜂蜜が苦手だったので、かたくなに「飲まない」と言いました。

そもそも(日本で見る一般的な蜂蜜とは違って)色が黒いし、泡立っているし、すごい匂いがするんです。なめたら全然甘くなくて舌がビリビリッときて、体もメラメラしてきて「これ、蜂蜜?」っていう感じで、これならなめられると。“蜂蜜嫌いの僕が感動する蜂蜜”っていうのが衝撃でした。

◆メタバースの世界を体験

松任谷:いま、ジャングルをイメージしたメタバース空間にいます。これから(メタバース内で)蜂蜜が取れるゾーンに行きます。

緒方:実際の蜂蜜採取もこんな感じで3日ぐらいずっと歩くんです。

松任谷:僕らは3日を1分でやります(笑)。このメタバースには、ちゃんとハチもいて面白いですね。実際、こんな数のハチがいたら刺されますか?

緒方:意外と最初は全然刺してこないし、(性格も)優しいんです。巣に手をかけて蜜を取ろうとしてから15分くらい経つと、ハチが怒ってきます。

◆緒方さんが作った蜂蜜を試食!

ーー緒方さんが作る蜂蜜は、短いものでも3ヵ月、長いものでは10年以上かけて仕上げているそうです。

松任谷:緒方さんの蜂蜜が目の前にあります。「調合」と「熟成」が特徴ということですが、どういうことですか?

緒方:まず、蜂蜜の野生の原種を見つけて、本当にノイズなく処理をして持ち帰ることがミッションです。“取った瞬間の最高の状態の蜂蜜を届ける”という思いで始めましたが、「これは(時間をかけたほうが)熟成しておいしくなっていくな」と。

なぜかというと、酵素がものすごく多いんです。糖が含まれているのですが、その糖をエネルギーにして酵素と菌が、アミノ酸とポリフェノールを無限に生成するんです。お酒作りに近い考え方で醸造とか熟成のような概念ですが、非加熱の状態で寝かしておくとブクブクと泡立って、3年ぐらいすると色が赤ワインのように変化して、味も全然変わってくるんです。

松任谷:本当にすごいものなんですね。

緒方:今年の4月にジャングルの山頂で取れたものです。これは、熟成されていないフレッシュな状態です。

松任谷:でも、色はかなり濃いんですね。(試食して)これは甘いし、スッキリしている。普通、蜂蜜を口にすると余韻が長いイメージですが、これはシューッと直線的に消えていく感じがします。

緒方:蜂蜜に含まれる糖の種類が全然違うんです。ジャングルのなかで生成された糖しか含まれていないので優しいですよね。(別の蜂蜜を取り出して)これは2014年のものです。

松任谷:(試食して)うん……少し酸味がある。でも、余韻は一緒。シャープに消えていきます。僕は、味覚を表現することって本当に一番難しいと思っています。

◆部族の仕事につながる循環を

松任谷:(1つの蜂蜜を作り上げるのに、かなりの手間と時間をかけているようですが)正直、儲かるんですか?

緒方:正直、とんとんです。稼いだお金を全部、(蜂蜜採取に協力してくれた)部族に配って終わりみたいな。やはり量が取れないので。

松任谷:(小さいながらも希少価値が高く、さまざまな工程を経て出来上がる)ダイヤモンドみたいなものとは違うんですね。

緒方:ダイヤモンドは、その価値を頑張って作り上げてきたからこそのダイヤモンドなので、僕も頑張らないといけないんです。(カンボジアの森で採取された野生のハチミツに)既成概念を覆されて、その魅力を知ったときの感動は本当にすごかったです。でも、儲かるかといったら、そこは厳しいでしょうね。

松任谷:そうですよね。

緒方:僕のライフワークは、これをきちんと続けていくこと。部族がちゃんと森でこういうものを採取し続けるという循環は作りたいですね。



番組では他にも、緒方さんがこれまでの経歴を振り返る場面もありました。

<番組概要>
番組名:松任谷正隆の…ちょっと変なこと聞いてもいいですか?
放送日時:毎週金曜17:30~17:55

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