第314回 宮崎美子さん②

ゲストは先週に引き続き、宮崎美子さんです。



今週は、宮崎さんの故郷:熊本のお話から。

水源豊かな、熊本県ご出身の宮崎さん。
自然に囲まれた地元の景色は、今でも心癒される場所で、
運動が少し苦手で、引っ込み思案な幼少期を過ごされていたのだとか。

デビューは、篠山紀信さんが撮影する
週刊朝日の『キャンパスの春』に応募され、
1000人の中から表皮モデルに選ばれたことでした。

「これは、自分で応募したんです。
 新聞広告を見て、女子大生が採用されるんだって。
 一生に一度くらい、プロのカメラマンさんに
 撮影していただけたら記念になるし、
 母も『お見合い写真になるね』って言うので(笑)
 撮影は、篠山紀信さんが、柔和な笑顔と言葉で
 和らげてくださって、10分とか15分で終わっちゃった。
 (表紙を見て) 嬉しくて、自分ではない感じもしました。」

熊本大学法学部に在籍されていた宮崎さんは、
その後1年は、普通の大学生として過ごしながら
地元のテレビ局に憧れながら、ドラマにも出演されていました。

そこから女優としてキャリアを歩まれる中、
1985年公開の映画『乱』では、黒澤明監督との出会いを果たされました。
中でも印象的だったのは、最初の出会いだったそう。

「制作ルームだった一軒家に、事務所に1人で行ったら、
 大きな体と鋭い目の監督が出ていらして、
 一瞬、怖い、と思ってしまいました(笑)
 そこから応接間で1対1でお話すると、
 なんて優しい方なんだろうと。
 安心して、何もできない私をお任せしよう、と素直になれました。
 衣装も皆んなで作っていく中で、足軽の白い衣装に、
 レンコンに絵の具をつけてペタって手作りするのを
 監督も、すごく嬉しそうに、楽しそうにやってらしてね〜
 映画の隅々まで目を配ってらっしゃるんだなって感じました。」

そんな思い出深い、映画『乱』では、
熊本地震で被災し、現在再建中の熊本城での撮影もありました。

2016年の熊本地震から、今年で5年。
熊本県出身の宮崎さんは、震災後4、5日後には
電車で博多からご実家へ向かわれたそう。

「初めて、被災した熊本城を見た時、傷ついているけれど
 『どんな姿でもここにこのお城があって良かった』と思いました。
 皆が熊本城を見ながら復興することで、
 気持ちが1つになれると実感しました。
 今でも、周りは壊れたままですが、見学できる通路を作っていて、
 子供達が大人が復興に向けて頑張っているのを見て育つ。
 それが教えの場にもなっているな、と期待しています。」

熊本城の再建が完了するのは、2027年予定。
これからも復興する熊本のシンボルとして
多くの希望が集まる場所になっていくことでしょう。

さらに、宮崎さんは、
昨年の豪雨の前日に、ロケ収録で熊本を訪れていたそう。

ロケでお会いした皆さんは無事で、
現在は再建に向かって、精力的に活動をされているのだとか。

「とにかく再建に向かって歩かれる姿を見て、
 これは長く応援しないといけない、と。
 忘れないことが1番で、心を寄せることが大事だと思います。
 私だったら、仕事で尋ねたり、地元のものを買い求めたり
 そういうことでも応援になるような気がして。」

今回の収録でも、
熊本県のブローチを身につけていらっしゃいました!



最後に、宮崎さんの”元気の源”を伺いました。

「とにかく、楽しいことを見つける!
 私、日記を書いているんですけど、
 今日あった良かったことだけを書くんです。
 褒められたこと、嬉しかったこと、必ず思い出して。
 コロナの影響で、昨年から始めたばっかりなんですけど(笑)
 気持ちが開けていきます!
 1行だけでもいいです、それなら続けられますよ〜」


2週にわたり、ありがとうございました!



M. No Return / 宮崎美子