俳優・石丸幹二がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「Grand Seiko THE NATURE OF TIME」(毎週土曜12:00~12:25)。各界で活躍するゲストを迎え、毎週1つのキーワードから“自分を支えている本質”を掘り下げて伺っていきます。2023年7月のマンスリーゲストは、俳優の町田啓太(まちだ・けいた)さん。この記事では、仕事の現場で“メモを取ること”について伺った7月8日(土)放送の模様を紹介します。
(左から)石丸幹二、町田啓太さん
町田啓太さんは、2010年に俳優デビュー。連続テレビ小説「花子とアン」(NHK)に出演すると、一躍注目を集めます。以後、ドラマや映画、舞台など、次々と話題作に出演。さらには、7月9日(日)午後10時から放送がスタートした「連続ドラマW フィクサー Season2」(WOWOW)にも出演中。
◆町田啓太の目標
石丸:このサロンでは、人生で大切にしている“もの”“場所”についてお伺いしています。今日はどんなお話を聞かせてもらえますか?
町田:“メモを取ること”についてです。
石丸:どんなときに(メモを)取ります?
町田:“思い立ったらメモをする”ということを意識しています。例えば、今やっている作品や役柄のことで“このキャラクターなら、こう言ってみるのも、この作品ではアリかな”とか、“あのシーン(の意図は)はこういうことかな?”とか。新しい気付きがあれば、すぐにメモを取ったりします。
石丸:その瞬間に思ったことって忘れちゃうもんね。
町田:そうなんですよ。(メモを取っていなかった頃は)後で“あれ? 何だったっけ?”って思い出せなくて、すごく苦しんだ時期もあったので、メモを取るようになりました。
石丸:なるほど。その瞬間的な発想を文字に残していくということですか?
町田:はい。あとは、役柄や作品だけじゃなくて、ゆくゆくは自分で何かものづくりとかをできたらいいなと思っているので、そういうときのためのメモをたくさん残しています。
石丸:素敵だね~。何をやりたいの?
町田:ブラッシュアップ中なので、まだ全然なんですけど……SFみたいな作品から、家族系の作品であったり、本当にいろいろありますね。
石丸:それは(作品に)出たいほう? それとも(作品を)書きたいほう?
町田:僕はどちらかというと、一緒にやりたい方を集めて……。
石丸:プロデューサーだ!
町田:(笑)。プロデュースとか、何か一緒にできるような大枠を作るポジションで(関わりたい)。クリエイティブなことをやれたらいいなと思っています
石丸:なるほど、面白いね。例えば、本を愛する人がメガホンを持ったり、プロデューサーになられると、作品への愛があふれているから、(演じる側も)そういう作品に出られるのは本当に楽しいよね。
町田:そうですね。現場に行って“こういう方たちだから、こんな作品ができるんだな”と思うことがたくさんありますし、やっぱり“0(ゼロ)から1”を作るところが一番大変だと思っていて、そこを自分でもできるようになると、これから俳優活動を続けていくなかでも、いろんな気付きがあるのかなと思うので。
石丸:じゃあ“0(ゼロ)から1”に行くためのメモですね。
町田:はい! たくさん取りためています。
◆メモの取り方、台本の覚え方は?
石丸:ちなみに“メモ”って、書いて残す人がいたり、音声だけを残す人、携帯などに(文字を)打ちこんで残す人などいますが、町田さんはどちら派ですか?
町田:僕は、書くときと携帯などに打ちこむときの2パターンです。
石丸:書くときと打ちこんでいるときとでは、何か違いはある?
町田:全然違います。やっぱり、ペンで実際に紙に書いたほうが(内容を)すごく覚えていますね。
石丸:そうだよね。あと、台本の覚え方にもいくつかの方法があるじゃないですか。僕は書く派なんですけど、書いて文字にした後、それを目に焼き付けてイメージする、という結構時間がかかるタイプなんです。町田くんはどう?
町田:台本自体は、読みながら(覚えます)。
石丸:スーッと(頭に)入ってくる?
町田:スーッとは全然入らないんですけど、呪文のようにブツブツ唱えて。
石丸:じゃあ、音で覚えるタイプなんだね。
町田:そうですね。あとは、そのときの役柄だったり、そのシーンの解釈的なものを(台本の)脇にメモを取ったりするじゃないですか。
石丸:するね。
町田:それは絶対に手書きですね。
石丸:ということは、いつも台本は(メモで)真っ黒だ。
町田:前まではそうだったんですけど、そうすると(台本が)読みづらくて……(笑)。
石丸:分かる(笑)! そうなんだよね。
町田:なので、メモ帳に移行したという感じですね。
石丸:なるほど、賢いですね。文字に残すことで“(記憶に)刻み込む”という効果もあるのかな。
町田:それもありますし、長く書いていると、たまに思わぬことを書き始めたりするんです。考えたことを整理して、それを一言一句漏らさずに書くというよりも、勝手にまた……。
石丸:筆が走るんだ。
町田:はい。それが、すごく面白くて。
石丸:面白いね、ぜひそれで本を書き上げて出版して!
町田:ハハハ(笑)。やってみます。
石丸:面白いと思うよ。「僕の思いついたこと」みたいな。
町田:それは面白いですね!
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聴取期限:2023年7月16日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Grand Seiko THE NATURE OF TIME
放送日時:毎週土曜 12:00~12:25
パーソナリティ:石丸幹二
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/nature/