汚部屋の住人→お笑い芸人の夢を叶えるまで…平野ノラ「断捨離で本当の自分が見えていった」

ミュージシャン、デザイナー、作家、俳優、職人など、異なるフィールドを舞台に活躍する“ふたり”が語らうTOKYO FMのラジオ番組「三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~」(毎週金曜17:00~17:25)。 今回のゲストは、君島十和子さん(FTCクリエイティブディレクター、美容家)×平野ノラさん(お笑いタレント)です。ここでは、“断捨離”について語り合いました。


君島十和子さん、平野ノラさん



君島さんは高校卒業後に航空会社のキャンペーンガール・モデル活動を始め、女優として舞台、テレビなどを中心に活躍。その後、美容家として自身のコスメブランド「FELICE TOWAKO COSME」(現FTC)を立ち上げます。年齢を重ねても美しい肌と抜群のプロポーションから、雑誌などでは美容企画で特集が組まれるほどの多くのファンを獲得。美と健康の秘訣、ライフスタイルなどを綴った著書「アラ還十和子」(講談社)を出版するなど、スキンケア方法やメイク、ボディケアなどについて発信しています。

一方、平野さんは、赤のボディコンに身を包み、肩にかけたショルダー型の携帯電話を携えた「バブリー芸人」として大ブレイク。現在はテレビ、ラジオなどで幅広く活動中。また、片付けマスターとしても活躍し、著書「部屋を片づけたら人生のミラーボールが輝きだした。 1日15分のノラ式実践法」(KADOKAWA)を出版。自身のYouTubeチャンネル「平野ノラ NORA HIRANO」での君島十和子さんやキンタロー。さんなどとコラボした、片付け動画も話題になっています。



◆部屋を片付けたことで人生が上向きに!?
君島:ノラさんのご本を拝読したら、「過去に汚部屋の住人だった」と書いていらっしゃって、すごく意外だったんです。

平野:本当にお恥ずかしいですよね。足の踏み場がなく、洋服の山の上で寝ていました。(床に落ちていたとは知らずに)メガネを踏んで、そのメガネで普通に出勤していました。そういう劣悪な環境に麻痺していました。当時は、どう生きていけばいいかわからなく、自分が何をやりたくて、何が向いているのかをずっと問い続けながら、さまよっていた時代だったんです。仕事も辞めたりして。

君島:それは、OLさんのお仕事ですか?

平野:そうです。昼夜逆転したり、どんどん汚部屋になって、人と話す気もない、外に出る気もない、カーテンも開けない、どう生きていけばいいのか、自分の問いみたいなのをずっと探し続けていて。だから自己啓発本を読んだり、運が良くなる神社に行ったりして、幸せにはなりたかったんですね。

君島:わかります。

平野:そのようなときに、インターネットで“片付け本”に出会ったんです。「心のあり方と、部屋の状況はすごくリンクしている」と書いてあって、それが衝撃で。さらに「片付けたら本当の自分が見えてくる」と書いてあったので、「では、片付けてみよう!」と思って。

まず、玄関にあった12本の傘を捨てました。その後、今までやりかけていたもの、例えば絵を書くのが好きだったので、絵の教材や画材、資格の本などを全部手放してみたんです。今までは、それを見る度に「自分は中途半端な人間だ」と責めていたんです。それが、全部とっぱらったときに何もなくなって。

そして、いま一番、何がしたいのかを自分に問いかけたんです。私は25歳のときに一度、お笑い芸人を諦めていたので「もう1回、お笑いをやりたい」という感情が湧いてきて。もう30歳になるし、いろんな理由で言い訳していた部分もあって。でも、売れる・売れないは別にして、この気持ちをまずは一旦、叶えてあげようと。自分の意見を、初めて自分にちゃんと聞きました。

君島:自分に対して、自分自身を大事にしてあげられていなかった、ってことですよね?

平野:はい。あの環境だったら、それはしょうがなかったんですけど、まさか物でそうなっているなんて、自分にリンクしなかったんですよね。片付ければ、片付けるほど本当の自分が見えていった。そして、自分を大事にできたし、自分をもてなしてあげられるようになった。自分の人生で自分が主役なのに、すごくないがしろにしていた。それを片付けで見出せたんです。


<番組概要>
番組名:三井ホーム presents キュレーターズ~マイスタイル×ユアスタイル~
放送日時:毎週金曜 17:00~17:25
ナビゲーター:田中麗奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/curators/