石山アンジュ「もっと楽観的に、今の変化の時代をゆるやかに生き抜いていくために…」複数の“人生の選択肢”を持つことの重要性とは?

脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。
10月7日(土)、10月14日(土)の放送ゲストは、一般社団法人「シェアリングエコノミー協会」代表理事・石山アンジュさんです。14日(土)の放送では、著書「多拠点ライフ」(クロスメディア・パブリッシング)を出版した石山さんが、いくつもの選択肢を持つことの重要性について語ってくれました。


石山アンジュさん



1989年生まれ、神奈川県出身の石山さん。2012年に「国際基督教大学(ICU)」を卒業し、「リクルート」に入社。その後、「クラウドワークス」経営企画室を経て、2018年には若い世代を中心とする研究機関「Public Meets Innovation(パブリックミーツイノベーション)」を設立。現在は、各シェアサービスの普及、そして業界の健全な発展を目的とした一般社団法人「シェアリングエコノミー協会」の代表理事をつとめています。



父親が実家でシェアハウスを経営しているということもあり、幼い頃から「シェア(共有)」の概念に親しみながら育ってきた石山さん。現在は、シェアリングエコノミー(※個人が保有する物や場所、スキルなどを必要な人に提供・共有したりする新しい経済の動きのことや、そうした形態のサービスを指す言葉)を通じた新しいライフスタイルを提供する活動をおこなうほか、政府と民間のパイプ役として、規制緩和や政策推進にも従事しています。

◆いくつもの選択肢を持つこと

ーー石山さんは2019年から大分県の農村集落と、東京・渋谷のシェアハウスを行き来する二拠点生活を開始。以降、全国を転々とする生活を送っています。

茂木:今回のご著書「多拠点ライフ」(クロスメディア・パブリッシング)で、現在の拠点・大分について「ここなら生きていける、自分で野菜作っているし」っていう言葉が、すごく印象的でした。

石山:東京にいると消費し続けなきゃいけない。物価が高騰して卵が400円になったら、買うことを諦めなきゃいけない、っていう選択肢しかないように思ってしまったんです。

でも、田舎で自分の食べ物を自分で作れるという選択肢は本当に豊かなことだし、何かあっても大丈夫だなと思える自信につながりました。

茂木:競争をしてお金をたくさん儲けて消費することで得る安心と、それとは違う安心感が得られるということですね。

石山:まさにそうです。でも、私が「完全に移住して専業農家になります」っていったら、農機具も1,000万円とか、かかってくるわけですからね。それを、農機具もみんなでシェアして、畑もシェアしてみんなで自給自足できたら、リスクやコストを1人で背負わず、みんなで持続可能に生きていける。そんな安心がありますね。

茂木:ご著書「多拠点ライフ」表紙の帯に、「『いくつもの選択肢を持つこと』が豊かさのスタンダードになる時代」と書いてあります。いろんなことが選べる人生っていいですね。

石山:そうですね。選べないと、つまりはその1つに依存することになってしまって、「それがなくなってしまったらどうしよう……」という不安が、幸せとは反対の方向に行ってしまう要因になると思っています。

「AがダメでもBがある」「BがダメでもCがある」と思えると、もっと楽観的に、今の変化の時代をゆるやかに生き抜いていくことができるのではと思います。


(左から)茂木健一郎、石山アンジュさん



次回10月21日(土)のゲストは、イッセー尾形さんです。アニメ映画『火の鳥 エデンの花』(11月3日(金)全国公開)に声優として出演し、ライフワークともいえる「一人芝居」の公演も控えている尾形さんの魅力を、たっぷりお届けします。

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10月14日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年10月22日(日) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎

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