TOKYO FMの新音声サービス「AuDee(オーディー)」にて配信中のコンテンツ「Monthly Artist File -THE VOICE-」。1ヵ月ごとに担当アーティストが替わり、楽曲の制作秘話や番組でしか聴けない特別なエピソードを語ります。7月はSUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太が担当。7月25日(日)の放送・配信では、YOUさんをゲストに迎え、お互いの“デビュー時代”を振り返りました。
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◆お互い音楽の道を志すつもりはなかった
YOUさんは原宿でスカウトされて芸能界に入り、モデルとして活動。3人組バンド「FAIRCHILD」のボーカルを担当していました。
渋谷:YOUさんってバンドをやるつもりはなかったけど、ベースの人に声をかけられたからバンドを結成したんですよね? そのきっかけって、僕とまったく同じで。
YOU:嘘!? あなた、歌を歌うつもりがなかったの?
渋谷:まったくなかったです。
YOU:何をするおつもりだったの?
渋谷:(笑)。いろんなものに興味があったんですけど、突出した「これをやりたい」っていうものが一切なかったんですよ。
YOU:バンドは高校のときに誘われたんだよね?
渋谷:はい。まったく音楽をやるつもりがなかった状態で、ベース(上杉研太)に誘われてバンドをはじめました。
YOU:なんかそれってズルくない? やるつもりがなかったのに、すごい歌が上手って。私は自分の歌がへんてこりんだってことに、7年もかかって気が付いたのに。
渋谷:YOUさんの歌はへんてこりんじゃないですよ。三谷幸喜監督の「THE 有頂天ホテル」のラストシーンで歌われていますよね。歌、すごいじゃないですか!
◆やりたいことが見つけられなくたっていい
渋谷とYOUさんは「やりたいことを持つべき」という風潮に対して抵抗があると語ります。
渋谷:今ってやりたいことがないと“悪いやつ”って言われますよね。そのせいで、窮屈だと感じている人はけっこういると思うんですよ。
YOU:たくさんいるよ。私だってさ、今もやりたいことがないんだから。だけど私、息子に無意識で「なんかやりたいことないの? 留学したかったらしてもいいし」みたいなことを言ってたのね。言われた息子は「ちょっとわかんないんだよね」って困っていて。
その言葉を聞いて「ごめん。私もやりたいことがいまだにわからないんだった」って思ったの。多分、ぶーやん(渋谷の愛称)が(学生時代に)感じていたことと同じなんだろうね。それでさ、息子は「SUPER BEAVERの音楽には救いがある」って言うわけよ。ファンもきっと同じことを思っていると思う。
渋谷:バンドマンのフォーマットみたいなものって、けっこういらないと思っているんですよ。変な話、プレッシャーになりかねないとも思っていて。なので、そういう部分はなるべく排除することを意識しています。YOUさんにそう言ってもらえて、めちゃくちゃ嬉しいです!