スポーツジャーナリスト・中西哲生と横山ルリカがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「TOKYO TEPPAN FRIDAY supported by Ginza Sony Park」。2023年7月20日（木）～8月20日（日）にかけて開催される、FIFA女子ワールドカップ。その前哨戦として7月14日（金）には「MS＆ADカップ2023」も予定されています。「なでしこジャパン めざせ！世界No.1 supported by MS&AD インシュアランスグループ」のコーナーでは、注目の大会をより楽しむために、さまざまなサッカー関係者をゲストにお迎えしてお届け！

4月7日（金）の放送は、2011年のワールドカップ優勝を支えた1人である、大宮アルディージャVENTUSの鮫島彩（さめしま・あや）選手がゲストに登場。なでしこジャパンが初優勝を果たした2011年の「FIFA女子ワールドカップ」を振り返るとともに、今季の大会の見どころを語りました。

（手前）鮫島彩選手、（奥）左：中西哲生、右：横山ルリカ

1987年生まれ、栃木県宇都宮市出身の鮫島選手は、高校時代から年代別代表に選出され、2006年に東京電力女子サッカー部マリーゼに入団。2008年からは、なでしこジャパンでサイドバックとして活躍し、2011年に開催されたFIFA女子ワールドカップでの日本初優勝にも貢献しました。現在は、WEリーグ・大宮アルディージャVENTUSで活躍中です。

◆優勝した2011年W杯を振り返る

今年7月から始まるFIFA女子ワールドカップまで約3ヵ月に迫りました。そこで中西はまず、「優勝した2011年のワールドカップの3ヵ月くらい前は、どんな時期でしたか？」と質問。これに鮫島選手は、「ちょうどアメリカ遠征に行っていた時期で、そこのときにアメリカと2戦やっているんですけど、内容も結果も完敗したんですよ。しかも、私の右サイドにすごくドリブルが速い選手がいて、崩されて失点したというのが強烈に焼き付いています」振り返ります。

ただ中西は「それ（完敗した経験）が、アメリカとの決勝でPK勝ちすることができた理由の1つになったのでは？」と分析。鮫島選手も同意し、「本当にその通りで、あの経験があったからこそ、“こういうときはどうするのか？”ということを選手全員で対策をちゃんと考えて、細かく決めたことで対戦に臨めました」と話します。

また、中西が「1ヵ月近いワールドカップ期間を乗り切るうえで、心の支えになったことはどんなことでしたか？」と聞くと、鮫島選手は「（ワールドカップが開催されたのが）東日本大震災の後だったので“日本のために”という思いが全選手からあふれていました。自分たちのためだけじゃなくて、“誰かのために”という思いが（大きな）支えだったなって思うので、今回もまた“女子サッカーを盛り上げるために"“誰かのために"という思いを持って戦えば、さらにまとまりが出てくるかなと思います」と語ります。

◆グループリーグ突破のカギは？

今大会でグループCに入った日本（世界ランキング11位）は、ザンビア（世界ランキング77位）、コスタリカ（世界ランキング36位）、スペイン（世界ランキング7位）と対戦します。
※世界ランキングは3月24日時点

グループリーグ突破に向けて「カギになるのはどの試合ですか？」と中西が伺うと、鮫島選手は「（グループリーグのなかで）一番強いのはもちろんスペインですが、大きい大会の初戦の入り方って、すごく難しいんです」と、初戦となるザンビア戦をポイントに挙げます。

また、今回のなでしこジャパンについては、「海外で活躍している選手も多いので、熊谷（紗希）や岩渕（真奈）のような経験のある選手がしっかり引っ張って、若手と中堅とベテランの融合がうまくいけば大丈夫だと信じています」と力を込めます。

ただ、2011年の優勝以来、世界からチームワークやパスワークなどを細かく研究されてきたなでしこジャパン。そこで中西が「優勝するために必要なものは何でしょうか？」と伺うと、鮫島選手は「ペナルティエリア内の攻防をどう工夫していくかだと思います。岩渕選手のほかにもドリブルがうまい選手はいるので、そういう個人技で打開していくことも重要です」と分析。

そして最後に、「女子サッカーの未来はみんなにかかっているので、ぜひベストを尽くして頑張ってほしいです！」とエールを送りました。


＜番組概要＞
番組名：TOKYO TEPPAN FRIDAY
放送日時：毎週金曜15:00-17:00
パーソナリティ：中西哲生・横山ルリカ
番組Webサイト：https://www.tfm.co.jp/teppan/