「ゆで太郎」から学ぶ、職人の技をマニュアル化する方法

『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、株式会社ゆで太郎システムの代表取締役社長、池田智昭さんでした。

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以前は「ほっかほっか亭」のFCオーナーだったという池田さん。
FCオーナーから「ほっかほっか亭」の本部取締役へと異例の転身を遂げますが、会社の売却を契機に、2003年に退職。
その後、2004年に、蕎麦のお店を展開する株式会社ゆで太郎システムを設立します。

弁当チェーンから蕎麦屋へ、一体どんな経緯があったのでしょうか。
「退社してから仁義上、弁当屋をやるわけにはいかないから、競合しない飲食で何かいいのない?って色んな人に声をかけていたら、たまたま蕎麦の話が23個きたんですよ。で、蕎麦だったら『ゆで太郎』がいいなと思って、創業者の水信社長とお会いすることになったんです」
ちなみに、「ゆで太郎」を運営する信越食品株式会社の水信社長も、以前は「ほっかほっか亭」のFCオーナーをやっていて、池田さんとは同期にあたる仲なのだとか。
そんな気の置けない関係であるお二人の話し合いの結果、「ゆで太郎」は信越食品株式会社と株式会社ゆで太郎システムの2社で運営することになりました。
何故、そんなカタチになったのか、池田さんはこう語ります。
「チェーン店ができるかどうかが私のパターンなので、とりあえずアルバイトとして15キロの玉ねぎの皮を剥きながら、店内を見回して、やれるかどうかを見ていたんですね。すると、店長が超人的に働いていた。むしろ店長しか働いていなかった。店長がやっている作業をマニュアル化して分解して教えてあげられるようになったら、確実にチェーン化ができると思ったんです。で、水信さんに、入社したら半分クビにしますけどいいですか?と聞いたら、嫌だって言うので、じゃあフランチャイズとしてうちが会社を作って、私がお店を増やしていきますよ、ということになったんです」
なるほど、それで2社で運営することになったんですね~。

こうして、ゆで太郎システムが手がける1号店が東京・西五反田にオープン。
2社が運営する「ゆで太郎」には、違いがあると言います。
「信越食品のゆで太郎は、基本的に立ち食い蕎麦です。うちは“町の蕎麦屋”をめざしていますので、利用動機なども全然違います」
そのため、メニューの価格も、一部をのぞいて変えているそうです。

現在、「ゆで太郎」を180店舗ほどチェーン展開する池田さん。
そもそも、どうやって職人の作業をマニュアル化していったのでしょうか?
「例えば、水道の水は夏場は温かいじゃないですか。だから、水道の水の温度を測りなさい、何度にしなさい、と指導します。夏だったら水は冷蔵庫に入れて冷やしておくんです。そういうのは、町の職人さんは体感でやっているんですよ。体感を数字にしてあげれば、マニュアルはできますよね。(お店を)やりながらですから、最初のマニュアルが完全にできるまで5年ほどかかっています。そこから出汁の取り方を変えて、まだ3年ぐらいかな」とのこと。
一度完成したマニュアルを、さらにブラッシュアップしていっているのですね。
そこには、池田さんの「もっと良いものにしよう」という想いや、「もっと効率良くできないか?」といった探究心があります。

では、「ゆで太郎」のFCオーナーになりたい場合、そのマニュアルでどのくらいの研修期間が必要なのかも気になるところ。
「うちは『バッジ制度』があって、新入社員が入ったらバッジを5個取れって言います。“製麺職人”や“天ぷら職人”などのバッジが検定試験で取れるんですけど、例えば、製麺なら1日に3回も4回も打ちますので、最初はそこに張り付いてもらって、2日目~3日目には一人で作ってみる、という流れ。製麺は、1週間もあればバッジをもらえちゃう。一応、研修は3週間で、ひと通り組んでいます」とのこと。
ただし、この時点では「習熟まではいかない」と、池田さんは言います。

職人にしかできないと思われていた技をマニュアルに落とし込み、指定工場での製粉、店舗での製麺、調理、提供までの一貫したシステムを作り上げた、株式会社ゆで太郎システム。もっと詳しく知りたい方は、是非アーカイブをご確認くださいね!


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それでは皆様、またのご来店お待ちしております!

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