手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、東京大学名誉教授・平田直(ひらた・なおし)さんに、子どもたちが体験しながら地震や“揺れる現象”について学ぶことができる講座について伺いました。
※写真はイメージです
東京都江東区にある豊洲児童館では、1月28日(土)に「ニュートンさん、こんにちは 地震計づくりと『ゆれる』の物理法則」が開催されます。こちらは、地震計作りを体験しながら、“揺れる”現象に関する話を聞くことができます。講師は、観測地震学が専門の東京大学名誉教授・平田直さんです。
平田さんは、この講座を通じて子どもたちにこのようなことを感じてほしいと話します。
「地震というのは、地面が大きく揺れることによって大きな被害が出るんですけど、防災の面からは“建物がどういうふうに揺れて壊れるか”ということをちゃんと理解して、“壊れない建物”を造ることが大事になっていきます。このときのキーワードは“揺れの理解”。地震による災害というのは、怖くて不幸なことがもたらされますが、揺れそのものはすごく不思議な自然現象なんです。
なので、自然をよく観察して“分からないこと”を発見する、ということが必要です。この“分からないことを発見する”というのは、とても楽しい作業なので、小中学生に自然科学の魅力を知ってもらいたい、という思いから(この講座を)スタートしました」
また、“揺れる現象”に着目しておこなわれる今回の講座については、「“揺れ”というのは、結構不思議なことがいっぱいあるんです。この講座では、そういった不思議に対して自分で考える力を養ってもらいたいと思っています。“揺れはなぜ行ったり来たりするのか”というのも根本的な不思議です。
ボールを投げると飛んでいっちゃいますけど、揺れはどこかに行ってもまた戻って来る。つまり“地面が揺れる”というのは、地球がどこか一方向に動くのではなく、行ったり来たりする。これが、どういう自然法則に支配されているかを考えて“これって不思議だな”という疑問をまず持ってもらいたい」と語ります。
不思議に思ったことや疑問点を専門家に直接質問できる貴重な講座です。また、全国からオンラインでも参加することができます。詳しくは、
一般社団法人「宇宙・地球・生命研究所」のWebサイトをご覧ください。
最後に平田さんは、「身の回りを注意深く観察すると、普段は当たり前だと思っていることが、実は不思議なことで満ちあふれているんです。そういう不思議に気づいてもらいたいなと思います。“なんでだろう?”という不思議を考える力が科学的思考力になって、科学研究の原動力となり、私たち社会が地震に対する備えになると思っています」と期待を込めました。子どもたちと一緒に学びながら地震について考えてみませんか?
<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:
https://www.tfm.co.jp/bousai/