FM青森、FM山形、ふくしまFMをネットしてお送りする、「COSMOみらいかぜ」。
より良い未来を目指してアクションされている方々に、お話を伺っていきます。
今回お話を伺ったのは、青森県むつ市にある
「ヒバ木工舎 木の香(きのこ)」の代表、工藤知明さんです。
青森県の木材として有名なのが「青森ヒバ」です。
「日本三大美林」の1つとしても知られています。
ヒバの特徴といえばなんと言っても「香り」ですが、それだけではありません。
香りの元となる2種類の成分が揃うのは国内だとヒバだけ。
さらに、その成分は抗菌力に優れていて、シロアリに耐える効果があり、腐りにくいと言われています。
杉や檜に比べて成長が遅いことから、貴重さも魅力なのだとか。
むつ市出身の工藤さん。
幼少期から身近にヒバの存在はあったものの、その魅力に気づいたのは大人になってから。
建築関係の大学に進学し、地元ならではの仕事を探したところヒバ専門の製材所と出会います。
そこで挽きたての生のヒバの香りを体験し、衝撃を受けたそう。
特に大径木の挽きたての香りはまるで生薬のような香りがするそうです。
「本当のヒバはこれなんだ」と感動した工藤さん。
その経験がきっかけで「ヒバ木工舎 木の香」を立ち上げます。
オンラインサイトを見ると気になるプロダクトが並びますが
中でもおすすめは「青森ヒバの小さな丸太 香り強めエディション」。
見た目は丸太を切り出しただけのシンプルなもの。
一般の木工製品は、経年によりヒビや反りがでないように木をある程度乾かして販売していますが、
「ヒバ木工舎 木の香」の製品はヒバの香りを存分に楽しめるように、
軽く乾かした状態で販売し、購入した方の家で乾燥させていくように作られています。
工藤さんは
「おそらく多くの人が嗅いだことのない、想像と違うヒバの香りを楽しむことができると思います。」と話します。
実は国内のヒバの8割は青森県が所持しています。
その事実を知った工藤さんは「青森県民の方にヒバの存在を誇りに思ってほしい」と言います。
製品づくりにおいては、作りたいものを優先してヒバで使うのではなく
ヒバだから作れるプロダクトづくりを意識しているそう。
販売している「青森ヒバの小さな丸太 」のような細い丸太は
製材しても割に合わないことから、製材所では杭に使ったり、腐らせてしまうこともあります。
そういったことにも役立てるような製品づくりをしている工藤さん。
今後は「植樹にも携わりながら、資源を守りつつヒバの魅力を伝えたい」と話してくださいました。
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