これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
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今回はBlack Lives Matter運動における「アート」と「選挙」について、Z&ミレニアル世代が思うこと
<本記事を要約すると…>
●Black Lives Matter運動の過去最高の動員は1週間に全米で2600万人だったことが判明。アメリカ史上最大の社会運動となっている
●音楽や美術作品など、アートによってメッセージを伝えることは非常に有効かつ重要である。今の大人の白人主義者を変えることはできないかもしれないが、その子供たちを変えることはできる。
●NYの若者たちは、選挙投票の重要性は理解しているが、アメリカの選挙人制度、大都市・地方間で生じる「一票の格差」を制度自体への不信感が強くなっている。
●大統領選挙などより、地元の州議会議員等、直接生活に影響してくる政治家から人種差別主義者をなくす「下からの改革」を目指している。
●黒人などマイノリティのコミュニティが経済力をつけることも大事であると認識しており、Black Lives Matter運動でも、黒人のお店以外からは買い物をしない日などを設定して、意識を高めようとしている。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
ケンジュ:こんにちは名前はケンジュです。
テツ:こんにちはテツです。
メアリー:メアリーと申します
ミクア:こんにちはミクアです。
キサラ:こんにちは私はキサラです 、and welcome to New York Future Lab!
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。もしもしシェリーさん。
シェリー: エリーさんこんばんは~!NYは今日も気持ちの良い夏の一日です。26度くらいですかね?
綿谷エリナ:いいですね~!こっちは結構寒かったですよ。
シェリー: 梅雨寒って感じですかね?
綿谷エリナ:うん!今20度くらいかな?長袖のレインコートを着ていてちょうどよいくらいでした。
シェリー:なるほど~。そんなNYですが、やっとみんな屋外のレストランでごはん食べても良いかな?みたいな感じです。
さて、このところずっとBlack Lives Matter運動の話をしてきました。デモ自体は以前より目立たなくなっていますが、続いてはいます。これまで最高の動員は1週間に全米で2600万人だったという数字も出て、アメリカ史上最大の社会運動と位置付けられています。
綿谷エリナ:ええ!すごい数ですね。アメリカ史上最大…!
シェリー:ニューヨークの中心部の路上には、Black Lives Matterの巨大な黄色い文字がペイントされました。しかも場所はトランプタワーの目の前です。デブラシオ市長らが総出でペイントしました。素晴らしいモノが出来たんですが、ところが1週間も経たないうちに誰かが文字の上に赤いペンキをぶちまける破壊行為が起きました。
綿谷エリナ:反発行為ですよね。
シェリー:それでも、こうしたメッセージやアートがどれほど大事かを、キサラが自分の体験から話してくれています。
キサラ :アートを作ってできると思う、just as powerfulに。Whether that 音楽とかシャツとか絵を書くのとか、やっている人もいるけれどもっともっと。自分の気持ちが出せるから。昔Will I Amも音楽作ったし、American slavery, racism in general, キサラも若かった時そういう風に習ったから、when I heard that song it made me understand feelings better.
シェリー キサラはWill I Amがアメリカの人種差別や奴隷制度のことを歌った曲を聴いて育ったのね。
キサラ:そしてやっぱりYounger generation that we need to teachだから、そういう風にアートを作ったらもっと若い人もちゃんと頭に入るし、白人の若い人も、レイシストの白人の子供達ももっとわかるし。。やっぱりまだ若いから。このレイシストのold generationはあまり変わらないと思う。みんな死んだらもっとchangeがもっともっとなると思う。
シェリー: 今いる白人の人種差別主義者は変えることはできないけれど、その子供達にしっかりメッセージを教えれば、世代交代して大きな変化が起きる、とキサラが言っていたけれど、彼女自身YouTubeチャンネルでもそう言っている。今まさにアメリカではそれが起こっている。
民主主義で一番大事なのはまず声をあげること。デモなどの抗議行動で、そしてアートや音楽などのメッセージで。それは今できている。では次は何か?と言う時に出て来るのがvote 。選挙です。
選挙について彼らがどう考えているのか聞いて見ました。まずメアリーから。
メアリー:My vote 、投票があまり力がないから、ちょっと困るかなって。
シェリー:投票にあまり力がないと思う?
テツ:トランプを見ると、He won without a popular vote, right? Like more Americans wanted Hillary...
シェリー:トランプは投票の総数ではヒラリーに負けたのに当選したと言うのを見ると、投票する気が削がれるっていうことね。
テツ:Especially place like New York, your vote doesn’t count. Like if you are from state like North Dakota, your vote has more weight.
シェリー:あと人口がすごく多いニューヨークみたいな 州では、ノースダコタのような人が少ない州に比べて一票の価値が全然低いっていうのもやる気がなくなる原因なんだよね。
メアリー:投票よりお金が強い。寄付とか、shopping at the black business something like doing that kind of stuff would be more powerful.
シェリー:投票よりもお金の力の方が強いって感じるのね。例えばもっと寄付するとか、黒人がやっているお店でもっと買うとかそういうのが必要だって事ね。
ケンジュ:お金がないから何もできないから、younger generationが、アートとかメッセージとかはいいんだけど、もうそれ50年遅いんだと思うのね。メッセージはもうみんなracistのことが起きているのはもうみんなわかっているから、
シェリー:人種差別が行われているっていうことは、過去50年間で十分わかったっていうことね。
ケンジュ:この新しいgenerationで100年わかっている情報でなんか、マイノリティのエコノミーとかをもっと上にしないと、大きな変わりはできない。
シェリー: 色々な意見が出ましたが・・・投票は大事なのはわかっているけれど、アメリカの選挙人制度とか、あとこういう大都市と地方とで、一票の格差が非常に大きいんですよ。皆それをよくわかっていて、制度自体への不信感が強くなっている。
綿谷エリナ:そうですよね。
シェリー:ちなみにBlack Lives Matter運動では、大統領選のような大きな選挙より、地元の州議会議員や地方検事のような、直接生活に影響してくる政治家から人種差別主義者をなくそう、そういう人たちを投票で落選させようという「下からの改革」を目指している。
綿谷エリナ:それが自分たちの力を感じやすそうですよね。
シェリー:おっしゃる通りだと思います。そして、黒人などマイノリティのコミュニティが経済力をつけることも大事。お金が政治に影響するというのも皆よく知っている。だからBlack Lives Matter運動でも、黒人のお店以外からは買い物をしない日などを設定して、意識を高めようとしている。
そして、逆に言うと人種差別というのはマイノリティにパワー(=経済力)を持たせないために作られた仕組みでもあるから、この世代がやるべきことはそれを覆す事だ、というのもこの運動の共通認識ではあるんです。
綿谷エリナ:なるほど。ちっちゃいことでも達成していくと、自分たちがしていることにパワーがあると感じられやすいですものね。
シェリー:本当ですね。達成して、皆で認めていくということも大切ですよね。いずれにせよ11月の選挙に向けてこの動きは続いて行くはず。また機会があったらお伝えしたいと思います。
綿谷エリナ::是非フォローアップしていければと思います。 シェリーさんありがとうございました。
シェリー:ありがとうございました。
綿谷エリナ:そして シェリーさんやラボのみんなへのメッセージもお待ちしています。NY Future Lab、次回もお楽しみに。