NYのZ世代にとって環境問題はどれほど深刻? 4/21 NY Future Lab

毎週水曜日はNY Future Lab

これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。



☆シェリーさんのPresident記事はこちらから!

本記事の音声はこちらからお聴き頂けます!

今回は今回はアースデー を目前にNYで考えるSDGsとしてアメリカZ世代の環境意識というテーマでお届けします。



<本記事を要約すると…>
●ジョージフロイド殺害の罪に問われていた元警官に有罪判決。これは歴史的な判決と言える。

●アメリカのZ世代、8割以上が環境にかなり危機感を持っているというデータがある。そして、それが自分の身体やメンタルの健康に影響していると考えている人も7割いる。
●政府や大企業が利益重視でやって来ていることに対して強い反感を持っているし、彼らを信頼していない。
でも一方では、自分たちにできることはもうリサイクルくらいしかない、と限界を感じていて、政府に頑張って変えてもらうしかないと思っている。


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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet 。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。



メアリー:Hi I’m Mary.

ヒカル:I’m Hikaru.

ケンジュ:Hi I’m Kenju.

ミクア:Hi I’m Mikua and welcome to NY Future Lab 2021.



綿谷エリナ:
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。シェリーさん!

シェリー:
エリーさん! こんばんは~!

綿谷エリナ:
こんばんは!

シェリー:
アメリカでは昨日から今日にかけて、本当に大騒ぎでした。
というのも、このコーナーでも何度も取り上げてきましたが、Black Lives Matter運動が盛り上がるきっかけになった、ジョージ・フロイド。彼の殺害裁判で、元警官のショービン被告に歴史的な有罪判決ですよ。

綿谷エリナ:
はい。

シェリー:
日本でも報道されたとおもうですけど、あのビデオ見せられたら、みんな有罪だと思いますよね?

綿谷エリナ:
はい。

シェリー:
でもこういう事件で警官が有罪になることって、アメリカでは滅多に無いんです。
そういう歴史があったので、喜びというよりは、みんな安堵で胸をなでおろしたため息みたいなね。

綿谷エリナ:
正しいことが正しく判断されたことへの安堵っていうことなんですかね。

シェリー:
そうですね。それに加え、無罪になったら暴動が起きるんじゃないか?と言われていたので、そういうことも無くて良かった、という安堵もあると思います。

綿谷エリナ:
ああ、そっちもね…。なるほど。

シェリー:
Labのメンバーからは、「確かにホッとはしたが、これは氷山の一角で、もっと警察の改革によって人の生命を守らなければいけない」という意見が届いていました。というわけで、これは最初の一歩に過ぎないと。でも一歩踏み出せただけでも大きいとは思いますけど。

で、一歩といいますと、、明日はアース・デーなんですよ。

綿谷エリナ:
そうですね!

シェリー:
私たち、地球環境問題の解決にはきちんと踏み出せているのか、ということなんですよ。というわけで、ニューヨークのミレニアル世代Z世代の若者たちが本音で座談会するNY Futurelab。

今月は彼らと一緒にSDGs持続可能な開発目標について考えていますので、今週と来週は環境について。特に"Climate Change"、すなわち地球の気候変動、温暖化と言われる現象に対してどのくらい危機感を持っているのか。

綿谷エリナ:
意識としてどんな程度、どういう風に捉えているか、ということですよね。

シェリー:
そうですね。数字でいうと10のうちどのくらいの危機感なのか、ミクアとメアリーに聞いてみました。



ミクア:8くらい。

シェリー:8くらい。なんでそう思うの?

ミクア:そんなに知らないけれどclimate changeの事、でもちょっと怖い。Just knowing that the Earth is changing in the negative way. We’ve already started to see like how the things are changing. We won’t have enough water or food that’s scary to think about. So I think It’s pretty up there.

シェリー:地球が悪い方向に変わっていて、水や食べ物も足りなくなるって考えるとかなり怖い。だから今はもう8くらいだと思う。

メアリー:I think theoretically like it would be like nine like, oh the world is ending,

シェリー:Nine?

メアリー:from wherever I’m hearing. For example, oh you know oil drilling that causing more earthquakes. You know more carbon emission then that’s gonna have more hurricanes and like natural disasters. It sounds all terrible.

シェリー:理論上は9。何を聞いても世界が終わるように感じられるから。例えばシェールオイルの採掘によって地震が増えているとか、温室効果ガスの増加でハリケーンや自然災害が増えているとか。

メアリー:But like my day to day life, it’s like 6. I won’t really think about it too much other than oh this should be recycled and I shouldn’t use straws and that’s really it. Cause I don’t drive a car, Food shopping I don’t really use a lot of plastic. I mean energy wise, 仕方ない。

シェリー:でも私自身の生活は6。だって普段はそんな怖いこと考えずに、やっているのはリサイクルとストローを使わないことぐらい。車も運転しないし買い物の時もできるだけビニールやプラスチックを出さないように買っている。そしてエネルギーを消費することに関してはもう仕方ないとおもう。



綿谷エリナ:
うん~。いま1から10で、10が一番「大変だ!」ということですよね?

シェリー:
そういうことです・

綿谷エリナ:
じゃ、かなり危機感を持っているということですね?

シェリー:
そういう風に捉えて良いと思います。アメリカのZ世代、8割以上が環境にかなり危機感を持っているというデータがあるんですよ。そして、それが自分の身体やメンタルの健康に影響していると考えている人も7割いるという、結構高い数字で危機感を抱いているんです。

では続いてケンジュにも、環境への危機感について、聞いてみましょう。

ケンジュ:俺も8とか9かも。この世界中の問題で、多分2番目とかそう思うから。1番よりは少し下。

シェリー:1番は何なの?

ケンジュ:1番はclimate changeを作った理由。

シェリー:気候変動を起こした原因になった事があって、それが一番問題?なんだろうその問題って。

ケンジュ:人間の生活とか考え方とかが、そこが最初に間違えてるから、Climate changeが仮にsolveしたとしても、また違う問題が。

シェリー:気候変動など環境の問題よりも、もっと大きな問題が世の中にはあって、環境が解決してももっと別の問題が起きてくるとケンジュは言っているんですね。ではそれは何なのでしょう?

ケンジュThe way our system is set up. Governmentが問題かな。

シェリー:社会の仕組みや政府が問題。社会が環境よりもprofit利益優先でできてるって事?

ケンジュ:もしprofitが問題だったら、グリーンエネルギー使ってprofitは作れるじゃん。

シェリー:もしも利益が理由だったら、再生可能エネルギーどんどんやれば利益は作れるもんね。

ケンジュ:多分オイルとか何年も使っていたエネルギーのやつがもう立ち上げてるから、いきなり変わったってその大きい会社が金なくなっちゃうから、してない。

シェリー:本当は全部変えちゃえばいいのに、変えられないって事だね。

ケンジュ:うん、その変えない理由が一番問題。みんなはそれはいけないとわかっているのに。Greed…

シェリー:一番の問題は人間の欲だってことね。



綿谷エリナ:
うん。そんなに簡単なことではないんだけどね・・・

シェリー:
ケンジュが言っていることはまさにZ世代の若者を代表していて、
政府や大企業が利益重視でやって来ていることに対して強い反感を持っているし、
彼らを信頼していないんです。

でも一方では、自分たちにできることはもうリサイクルくらいしかない、と限界を感じているから、政府に頑張って変えてもらうしかないと思っている。

だからこそ去年の大統領選で多くの若者がバイデン大統領に投票したということがあるんです。彼らにとっての大統領選での最大の関心事は、一番は環境で、二番が人種問題だったんです。

そのバイデン大統領は、アメリカのコロナ収束の後の最大の課題の一つが環境問題だとしているんですね。経済復興に、環境対策への設備投資が大きく盛り込まれているんです。まだ案で、議会通っていないんですけどね。

新たな雇用を生み出すことで、経済と環境問題を同時に解決しようとしているんです。
では実際にバイデン 政権はどんなプランを立てていて、Z世代の若者たちはそれに対してどう考えているのか、来週はお伝えします。

綿谷エリナ:
ありがとうございます。政府が入ってきて話が進むと、状況も変わってくるかも?という意味で、希望が持てそうな話題ですよね。シェリーさん、今週もありがとうございました。
シェリー:
ありがとうございました!

綿谷エリナ:
そしてNY Future Lab、JFNアプリAuDee そしてSpotifyでもぜひチェックしてみてくださいね。次回もお楽しみに。

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