2024/2/25 春を待つ、知られざるコケの生存戦略

★林学博士、西野文貴さんプロデュースの「里山ZERO BASE」と連動したラジオ番組 『Sato Note』(interfm 毎週日曜 8:00~8:30on air♪)★

  1. おはサト~~~!!!
    やってきたのは、里山ゼロベースの活動拠点の一つ、千葉県・きみつの散歩道!
     
    今日のワクワクキーワードは、「春を待つ、知られざるコケの生存戦略」

    楽しくお届け.jpg
    植物の中でも地味なイメージがある苔ですが“苔テラリウム”が流行っていたり、癒されることから一度踏み入ると、沼!
    苔の世界は、深いんです!今回は、そんな、めくるめく苔の世界へ誘います~

    まずは、苔について!

     カラカラの苔.jpg
    冬の苔はどうなっているのでしょう?
    さっそく、苔を発見!

    ドクトル:地球が誕生して最初の方からいる植物。
    苔が先か、シダが先か、今でも論争がある。
         目の前にある苔をちょっと苔を触ってみると・・・・

    万里恵さん:ボソッと取れた!!

     塊がとれた.jpg
     
    植物を引っ張ると、必ず「根っこ」がついてきましたが、苔は根っこがありません。
    栄養をとっているわけでもなく、ただ、ここにひっついているだけ。
    ただ、足で踏ん張っている。そんなイメージです。
     
    では、根っこのない苔はどこから栄養をとっているのか?
    それは、空気から!
    今の空気は乾燥しており、からっ風は、彼らは嫌がるんです。
    ドクトル持参、カラカラの苔に、霧吹きで水をかけてみると・・・
     水をかけたら復活.jpg

    フワフワ&濃い緑色に!!!!
     
    ドクトル:基本的には、花が咲かない植物が世の中に2種類あって、
         シダは、胞子で増える!実は、苔も、胞子で増えます。
     
    ということで、スナゴケの仲間。
    「タンポポの種をめちゃくちゃ小さくしたような形」
    糸くずみたいな、小さな塊が!!
    この中に胞子が詰まっており、時期が来たら空気中に破裂。岩などに張り付き増えていきます。
     苔の胞子.jpg
     
    根っこがないので、すぐにペラペラ剥がれます。
     
    今回は、このコケを増やしてみます!
    苔は、栄養がほとんどいらない。肥料を上げると、消化不良みたいになるので逆に枯れてしまう。
    苔は、育てるのにとってもお手軽!
     
    耐えている状態にとってあげた方が植物にとって痛みがすくないので
    苔テラリウムをやってみたい方は、今がおすすめ
     
    ****************
     
    では、さっそく、苔をとっていきましょう~!
     ハイゴケ.jpg
    ハイゴケゲット!モミの木の葉っぱににています。
     
    ドクトル:根っこがないので、栄養をあげなくてよく、水と光だけあれば、増えていくので用意するものも少なくて済む。
         胞子や種、と葉っぱから増やしていく方法がありますが、
         今日は、葉っぱを粉々にして増やしていきます!
         メリットは、手軽。 でも、デメリットは、遺伝子が同じだから、自然界ではあまり行われていません。
         病気になると・・・。
     
     <苔の増やし方>
    苔栽培.jpg

    用意するモノ:「入れ物」今回は、お惣菜がはいるようなプラスチック製の入れ物を用意!
                15センチ✕10センチ 深さ3センチ。

           「土」今回は、百円ショップで購入した“かぬま土”
     
     
    ①土を、タッパーの深さ、半分くらいまで入れる
    ②ハイ
    ゴケを小さくちぎって、入れる
    ③霧吹きで水をたっぷりかける
    ④フタをする
     
     
    1年後くらいには、このタッパーぎっしりに!!
    葉っぱをちぎったら、最後に霧吹きでお水をかけていきます。
    一日の半分いかないくらい光りがあっておけば、OK。
     
    *******************
     
    ドクトル西野が皆さんの疑問・質問に
    「教えて!ドクトル~!」
     
    *RN:ゆたかさん(静岡県)
     Q:しいたけは、枯れた木を腐らせ
       分解させ、成長しているという話があった。
       山に入ると、枯れ木に苔がついていることが時々あるが、
       苔も同じく、枯れ木を土に変えたりするんでしょうか?
     
    <ドクトルの回答>
    ドクトル:苔自体が、木を腐らせて、分解させるというよりは、苔自体がきっかけとなり、土に還っていくことはあると思う。
     
         例えば、苔が付いた後、風が吹き、砂埃が溜まり、砂や土が溜まったところに
         違う植物が入ってきて、根を張り巡らせ、陰になり、日が当たらないため、苔が枯れてしまう。
         枯れた苔の葉っぱは、有機物となり、土に戻っていく。
          自然のコンパスとなり、自然が豊かになっていくんだと思う。
     
    万里恵さん:地味キャラかと思ったけど、深いですね。
     
     
    *******************
     
     
    ドクトル:1年後には、緑がびっしり!
         今回は、自然のこけをおすそ分けしてもらった。自然の土をそのまま使うと、虫がついてくる可能性も。
         最初から、栄養がある土からだと今回は、かぬま土を使いました。
         室内で育てる場合は、買ってきた園芸用の土や、赤玉土などでやるのがおすすめ!
         また、最初から栄養がある土だと、苔はあまり栄養を吸収できないため、栄養がない土でやるのがおすすめです。
     
    万里恵さん:いわゆる腐葉土より、かぬま土などがいいんだ。
          来年、苔がびっしりだと、苔テラリウムも!
     
    ドクトル:その苔から、さらに苔を増やすことができる!
         実は、今、色んな所で実験されている。
    万里恵さん:苔、増やし競争しましょう!

    **************************
     
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