30日後に閉まるとしまえん。
【4日目】カルーセルエルドラド<前編> ~100年以上の歴史をもつ回転木馬の歴史とこれから~
4日目の本日は、世界最古級の回転木馬、カルーセルエルドラドについて
としまえんで働く上野さん、渡辺さんにお話を伺いました!
なかなか聴ける機会もないと思うので、ぜひ配信を聴いてみてくださいね。
「4日目」を聴く
そして放送後記では、テキストと写真でも「30日後に閉まるとしまえん」をお楽しみください!
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つるのさん:30日後に閉まるとしまえん。こんにちはつるの剛士です。
さあ、今日は「としまえん」と言えばこれです、カルーセルエルドラドについてお送りしたいと思います。
まさに「としまえん」の顔と言っても過言ではありませんけども、生誕113年。
2007年に100周年を迎えったってことなんですね。機械遺産にも認定されているカルーセルエルドラド。
そして、まさに「としまえん」の中心部にあるというような感じですよね。
木馬の会なんていうフリーパスが、ありましたけどもその木馬もカルーセルエルドラドからきてるものですよね。
もうまさにアイコンでございます。
今日は「としまえん」で30年働かれている上野さんと42年働かれている渡辺さんにお話をお伺いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
上野さん:よろしくお願いいたします。
渡辺さん:よろしくお願いいたします。
つるのさん:カルーセルエルドラド、木馬の会のアイコンになってますけども。
渡辺さん:はい。
つるのさん:これはどういった歴史があるんでしょう?
渡辺さん:このメリーゴーランドはですね、かなり歴史がありましてですね、1907年にドイツで誕生しました。
つるのさん:もともとドイツなんですね?
渡辺さん:ええ。ドイツで誕生しましてですね、その後第一次世界大戦があり、その戦禍を逃れるためにアメリカ・ニューヨークにあるコニーアイランドという所に移動となりました。1911年にですね。コニーアイランドの大きな遊園地に移設されまして、ここで初めてカルーセルエルドラドという名前が付けられました。
つるのさん:なるほど。
渡辺さん:50年以上たつと回るたびにギイギイ音、あの木の部分のですね、きしみ音という風に我々はそう呼んでいるんですが、回るたびにギイギイというような音がレトロな感じでですね。よく鳴りましてですね。1964年にですね、そちらのスティープルチェイスという大きな遊園地がなくなってしまいまして、そこから5年間このカルーセルエルドラドはですね、ばらされて倉庫の中で保管されていました。
つるのさん:へえぇ。
渡辺さん:1969年にですね、「エルドラドを復活させたい」と日本の遊園地が言ってきたそうです。そして、日本へ渡るその日本へ渡る前に1969年から1971年の2年間壊れたところを直したり、色を塗り直したり修理をしたそうです。
そのあとですね、2年後である1971年になんと日本の遊園地へっていう先程の話がありましらが、それが、「としまえん」だったんですね。
つるのさん:すごい歴史があるんだ。我々は、「としまえん」のゲートから入ってずっと歩いていくとすぐにエルドラドが見えてきて、最初に見えるアトラクションという印象です。当たり前のようにいつもエルドラドを見ていたので、そこまで歴史のある乗り物だって全く思ってなかったのですが、こういう思い出を振り返って改めてエルドラドを見るとかなり思いが変わってくるというか、「としまえん」が無くなる前に一度乗っておきたいなという気分になりますよね。
渡辺さん:生誕でいうと113年。
つるのさん:機械遺産にもなっているんですよね?
渡辺さん:2010年にですね、機械遺産として認定をされました。よくメリーゴーランドのことを日本語では回転木馬という言われ方をしているのですが、実際に新しいメリーゴーランドなんかは、FRPとかプラスティック製のものを使ったりしていて、木ではないところも結構あるんですけども、こちらは流石に木馬というくらいで木で作ってあります。
つるのさん:おっ。
渡辺さん:なぜかですね、乗り物の中に馬と馬の間に豚がいます。昔は、この豚が幸運を呼ぶ動物と言われていたそうなんです。未だに馬と豚を使っております。
つるのさん:メリーゴーランドというとどの遊園地にもある、ベタな乗り物っていうイメージがありますけど、「としまえん」のメリーゴランドはすごく哀愁があって、ものすごく重みがあって、普通の遊園地のメリーゴーランドと少し違ったんですよね。幼心にも少しそれを感じていましたよ。
渡辺さん:はい。
つるのさん:だからそういう裏話を聞くと、やっぱり我々は小さいときからそういうことを感じていたんだなっていうことを、今になっても思いますよね。
渡辺さん:良くできてましてですね。ゴンドラとか馬の取っ手の部分とか全部真鍮でできてるんですよね。
つるのさん:へえ。
渡辺さん:磨けば磨くほど綺麗になる真鍮をそのまま(使ってまして)味がでるんですよね。
つるのさん:世界中にいるメリーゴーランドファンなんかもここのエルドラドはちょっと格別じゃないですか?
渡辺さん:そうですね。今は、もうLEDが主力になっているんですけども、何色の電球も使うこともなく、裸電球オンリーなんですよね。これがまた夜になると(綺麗で)鏡を沢山使っているので、それに反射してですね、まず綺麗だなっていうイメージですね。
つるのさん:昭和のなんていうか、明るすぎない、かといって暗すぎない、輝きっていうのかな。
渡辺さん:そうですね。まして、時代でいうと昭和の前の時代ですかね。
つるのさん:そうですよね。戦禍を逃れてきてるわけですからね。
渡辺さん:第一次世界大戦ですからね。すごいですよね、ここまで残っているのは。前に調べたら、最古ではないんですけども。最古級と呼び方をしてます。あれだけの規模だけで限定するならば世界最古と言ってもおかしくないものではないかなと思ってはおります。
つるのさん:ここまで話をしていて、「としまえん」に来た方とか、練馬の方とか特にそうかもしれませんけど、閉園した後エルドラドどこいくの?ってみんな思うと思うんですよ。
渡辺さん:そうですね。
つるのさん:どこいくんですか?
渡辺さん:実はですね、お客様からもエルドラド残してくださいという声は多数いただいております。
つるのさん:僕もそこに一票いれますよ。
渡辺さん:ただ、ものがものだけにすぐにというわけには中々いかないんですけど、できる範囲でわれわれも残したいなと言うことで、今色々と検討している状況です。
まだ確定はしていませんけども、ましてや機械遺産に登録されているんですからね、無闇矢鱈に壊したくないし、なくしたくもないしそういった部分ではこれから検討してですね、どうにか良い方法で残せれば良いなという風に思っております。
つるのさん:なんとかちょっとこれは残していただきたいなっていう本当に1ファンとして切に願っております。そして、今回、カルーセルエルドラドの中に入れるんですか?なんか地下があるんですって?
上野さん:普段、お客様にみているところではなく、その下にモーターがあったりとかという部分があり少し空洞があるので、是非今回そこをご覧いただこうかなと。
つるのさん:さすがにここは、これだけ「としまえん」に来ていても、木馬の会に入っていてもそこには入れないですよね?
上野さん:はい、そうです。
つるのさん:これ貴重ですよね。
渡辺さん:これは一般の人じゃ絶対に体験のできない場所なんで。
つるのさん:やばい。そこに今日いけるんですか?
上野さん:ぜひぜひ、ご覧いただければと。
つるのさん:これはちょっと是非みなさんにも見ていただきたいんで、動画撮ってTwitterにも載せていきたいなと思っていますんで、みなさんチェックしてみてください。その模様は、明日の「30日後に閉まるとしまえん」内でお届けしたいなと思っております。お楽しみにしておいてください。
今日お話にでてきました昔のエルドラドの写真などを「どんどん30日後に閉まるとしまえん」のTwitter上に掲載していきたいと思います。是非みなさんご覧ください。
みなさんもいろんな写真残ってるんじゃないかと思ってますんですね、そちらのほうも 「#としまえんでの思い出」こちらを付けていただいて載せていただきたいなと思っております。番組の感想やとしまえんについて聞きたいことありましたら、「#30日後に閉まるとしまえん」こちらを付けてつぶやいてください。よろしくお願いたします。明日もお楽しみに。
番組Twitterはこちら
30日後に閉まるとしまえん
閉園まで あと27日
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明日はめったに入れないエルドラドの床下に、つるのさんが潜入!